エアコンの取り外しを考えている方へ! まずは基礎知識を身につけよう!
古いエアコンから新しいエアコンに買い換えるとき、または移設・引越しをするときなどエアコンの取り外しをしなければなりません。
業者に依頼することもできますが、エアコンは自分で取り外すこともできます。
しかし、エアコンをどうやって自分で取り外せば良いのか分からない人もたくさんいるでしょう。
そこで、エアコンの取り外し方について詳しく説明していきたいと思います。
どうすれば取り外しをすることができるのか、知識を身につけ、正しい方法で取り外していきましょう。
気になっている人はぜひチェックしてください。
1.エアコンはどんな種類があるの?
1-1.家庭用エアコン
エアコンにはいろいろな種類がありますが、主に使われているのは“家庭用エアコン”です。
普通の家庭に一台は必ずある壁掛け形といえばすぐイメージが沸く人も多いのではないのでしょうか。
家庭用エアコンはルームエアコンとも呼ばれています。
ルームエアコン主流は壁掛け形となっていますが、壁掛け形以外にもたくさんの種類があります。
- 床置き形
- 天井埋め込み形
- フリービルトイン形
- 壁埋め込み形
それぞれ家の雰囲気やつくりにあわせて選ぶことができるでしょう。
床に置くタイプ・天井に埋め込むタイプ・壁に埋め込むタイプ・壁掛けの主に4種類にわけられるので覚えておいてくださいね。
1-2.業務用エアコン
お店やオフィス、ビル内に置くエアコンのことを“業務用エアコン”と呼ばれています。
業務用エアコンは家庭用エアコンよりもサイズが大きめにつくられており、大きい部屋で空調管理をすることができます。
業務用エアコンにもいろいろな種類があるのでチェックしてみましょう。
- 壁掛け形
- 天吊形(1方向・4方向)
- ビルトイン形
- 暖房用
- 床置き形
- ダクト形
- 天井埋め込みカセット形(全周・シングル・ダブルフロー)
以上の7種類が主に業務用エアコンの種類となっています。
オフィスを見てみるとわかるように、天井にエアコンがついているタイプが多いです。
天吊形や天井埋め込みカセット形がありますが、それぞれ1方向・4方向・左右に風を送るかどうかでエアコンの種類が変わってきます。
1-3.設備・産業・工場用エアコン
とても大きい空間である工場や産業・設備用として使われるエアコンには、それなりに大きなサイズのものを置かなければなりません。
家庭用・業務用エアコンよりも大きく、「室内機」と「室外機」の2つに分けることができます。
名前のとおり、室内機は中に置くタイプ、室外機は外に置くタイプです。
2.取り外す前に確認しておきたいこと・注意点
2-1.エアコンの位置をチェック
業者に依頼せずに自分で取り外しをする場合、自分で取り外すことができる場所にエアコンがあるかどうか必ず確認してください。
自分ではどうしても取り外しができない場所にあるのに、無理やり自分でしてしまうと大怪我をしてしまう恐れがあります。
例えば、2階以上の高さのところにあるエアコンや1人では取り外しができない場所などは危険です。
まずは、エアコンの位置を確認し、自分でできるかどうか判断が必要になります。
「挑戦してみたけれど無理…」と感じた際はすぐに中止してください。
そしてプロの業者にお願いしましょう。
無理やり自分で取り外そうとして怪我をされた方もたくさんいます。本当に注意してくださいね。
2-2.ガスの回収は絶対に!
エアコンの取り外しで1番注意しておかなければならないことが、“ガスの回収”です。
必ず取り外しをするまえにガスを回収しなければなりません。この作業を「ポンプダウン」と言います。
ガスをしっかり抜いておかないと怪我をしますし、エアコンの不具合が起きてしまいます。
ガスの回収作業は、エアコンを数分間運転させるだけでOK。
室外機のファンが回っていればガスを抜いている証拠になるので確認してください。
また、寒いときはなかなかエアコンのスイッチがつきません。
そのようなときは「強制冷房運転スイッチ」があると思うので、ボタンを押してガスを抜きましょう。
ガスの回収は冷房運動でおこなうことがポイントです。
2-3.配線・配管をはずす前にコンセントを抜こう
ガス抜きが終わったら次はコンセントを抜いてください。
つい、コンセントを抜かないまま配管・配線をはずしてしまいますが、コンセントは必ず抜かなければいけません。
コンセントを抜かずに配線・配管を取り扱ってしまうとエアコンが壊れてしまい、再び利用することができなくなってしまいます。
配線・配管を扱うまえにコンセントがきちんと抜かれているかどうか確認することが大切です。
また、コンセントを抜く前にエアコンの電源も切ってくださいね。
3.自分でできるエアコンの取り外し方
3-1.エアコンの取り外しに必要なもの
自分でエアコンを取り外すためには、まず必要な道具を準備しておかなければなりません。
必要な道具は次のとおりです。
- 六角レンチ
- ニッパー
- プラスドライバー
- モンキースパナ
- カッター
- ガムテープ・ビニールテープ
- マイナスドライバー
- ペンチ
- エアコンキャップ
- エアコン配管用パテ
これらは用意しておいた方が良い道具です。
とくに、プラスドライバーやモンキースパナ・六角レンチ・ニッパーは必要不可欠な道具となります。
ホームセンターで気軽に手に入れることができるので家にないものは用意してください。
後で買い足さなければならなくなった…ということがないように事前に準備しておくことをオススメします。
そして、道具を使う際に怪我のないように「軍手」も欠かせません。
3-2.ポンプダウンのやり方
エアコンの取り外し方で欠かせないのが「ポンプダウン」です。
ポンプダウンのやり方は誰でもできるので安心してください。
まず、室外機のカバーを外し、配管の接続部を確認できるようにします。
そして、配管の細い方のバルブキャップをモンキーレンチで外してから六角レンチを使い閉めましょう。
これでポンプダウンの準備ができました。
この状態でエアコンの冷房運転スイッチを押してください。
冷房運転をしなければ配管に入っているガスを抜くことはできないので要注意です。
5分ほど運転させたらそのままの状態で次は太い配管のバルブを閉めていきましょう。
そして、電源を切り、コンセントを抜いてください。
3-3.配管・配線の切断から取り外しまで
ポンプダウンが完了したら次は配管・配線を外していきます。
結構、配管のネジはきつく閉まっていることが多いのでモンキーレンチを使って力いっぱい回していかなければなりません。
配管を外すとガスが出ることがありますが、ポンプダウンがしっかりできていればすぐにガスは止まります。
配管を切断するときは長さに気をつけてください。
だいたい室内機から出ている50~100cmの部分が切断位置となっています。
室内機側に残すように切断すると良いでしょう。
配線は引っ張るだけなので簡単です。
切断が完了したらあとは室内機を取り外すだけです。
取り外したときにみられる壁の穴にはキャップがあったら取り付けておきましょう。
なければテープを使って塞いでください。
4.エアコンの処分方法が知りたい
4-1.家電量販店で回収してもらう
引越しや移設などで取り外したエアコンの処分に困っている人は多いでしょう。
そこで、オススメしたいのが家電量販店での回収です。家電量販店ではエアコンを回収しており、リサイクルをおこなっています。
ただし、回収費用がいくらかかかってしまうので注意してください。
だいたい2,500円~3,000円ぐらいです。
一度、そのエアコンを購入したお店で問い合わせてみると良いでしょう。
また、町の小売店でも回収してもらえるところがあるようです。
4-2.不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者を利用することもエアコンの処分方法のひとつです。
不用品回収業者では回収にお金がかかるところと無料で回収してくれるところがあります。
できるだけ費用を抑えたい方は無料で回収してくれる業者を探してください。
取り外し済みのエアコンであれば回収費用が無料! と条件が出ている業者もあります。
ただし、運送費や出張費が必要なケースもみられるので依頼するまえに必ず確認しておきましょう。
4-3.処分するだけじゃない!売却も可能!?
必要じゃなくなったエアコンは捨てるしかない…と思ってはいませんか?
エアコンを買い取ってくれるお店もあるので利用してみてはいかがでしょうか。
もしかしたらあなたのエアコンも売れるかもしれません。
エアコンの種類やお店によって買取価格に違いはありますが、およそ1台5,000円で売れると思います。
処分するよりもお金に換えることができたらお得ですよね。
自分で取り外しただけでお金をゲットできるのですから嬉しいものです。
ぜひチェックしてみてください。
まとめ
エアコンの種類や取り外し方・注意点・処分方法について説明してきました。
- エアコンの種類は「家庭用エアコン」「業務用エアコン」「産業用エアコン」の3つであること
- エアコンを取り外す前にポンプダウン(ガス抜き)をする
- 自分で取り外すことができない場所は業者に依頼する
- 取り外すまえに必要な道具を準備する
- 処分するだけなく売る選択肢もある
以上が要チェック項目となります。
自分でエアコンの取り外しをするときはくれぐれも無理のないように。
新しい家で再びエアコンを使うためにも、間違った方法で壊してしまうことのないように気をつけてくださいね。
もし、エアコンを購入したときについてきた説明書がまだあるならば、説明書を読むと良いでしょう。説明書には正しい取り外し方についても記載されているはずですので要チェックです。
「エアコンの取り外しが分からなくなってしまった」「自分では無理だ」と思ったときはすぐに業者に依頼してください。
業者に依頼をするとその分お金がかかってしまいますが、安全が1番です。