押入れの収納力をアップするために必ず知っておくべきポイント
押入れはもともと収納力にすぐれているものなのに、その力を発揮できていない使われ方をされているようです。
そこで、押入れの収納力をアップするために欠かすことのできないポイントをご紹介します。
1.押入れの収納力
押入れは、上段と下段、それから天袋に分かれているのが一般的です。この特徴を最大限にいかした収納をしていきましょう。
1-1.上段の使い方
わたしたちが普通に立った姿勢のままで出し入れしやすいのが、この上段です。押入れの中で最も使いやすい位置にあるといえます。そこで、頻繁に出し入れをするものは上段に収納しておくとよいでしょう。
奥行きもあるので、奥と手前のスペースを分けて使うと収納力をアップできます。棚やケースなどを上手に利用して、奥のものも取り出しやすくするなど工夫してみましょう。
1-2.下段の使い方
低い位置には、重いものを収納するのが基本です。落下に注意しなければならない重いものの出し入れは、自分の頭より高い位置で行うと危険をともないます。
また、子供でも簡単に出し入れできるのが下段の特徴です。子供用品やおもちゃなど、子供に自分で片付けしてもらいたいものを収納しておくとよいでしょう。さらに、下段ならではのメリットはキャスター付きの収納グッズを使えることです。キャスターがあると楽に引き出すことができます。奥のスペースをより活用しやすくなるでしょう。
1-3.天袋の使い方
天袋へのものの出し入れは、踏み台を必要とします。この高い位置には重さの軽いものを収納するようにしてください。収納に使う箱も軽い素材のものを選ぶことをおすすめします。
この天袋は本来、特定の時期にしか使わないものを収納しておく場所として作られました。掛け軸や人形など季節によって飾り変えるものなどをしまっておくためです。ですから、めったに使わないものを収納する場所として利用するとよいでしょう。
天袋にも奥行きがありますが、奥のものを出し入れするのは困難です。そのような点も考えて、収納する位置を考える必要があります。
2.押入れの収納力をアップする方法
2-1.ラックを使う
広い空間を効率よく使うためには、ラックを利用して収納場所を区切る方法をおすすめします。この方法を用いると、スペースを無駄なく使うことができるはずです。特に、キャスター付きのラックや棚が役立ちます。物を小分けに収納できるだけでなく、出し入れがとても楽になるからです。
押入れの下段には、キャスター付きの収納グッズを使いましょう。すべてをキャスター付きのラックなどに収納して並べるのもおすすめです。手前だけキャスター付きの収納棚にするのもよいでしょう。奥にはあまり使うことのないものをダンボール箱などに入れておくのでも構いません。
2-2.圧縮袋を使う
押入れの中でかさばるものの代表といえば、布団でしょう。ふわふわとした布団は、押入れのほとんどのスペースを埋めてしまいます。そこで、使う機会のない季節外れの布団や来客用の布団は圧縮してしまいましょう。圧縮袋を使うと、押入れの中がすっきりするはずです。
同様に、冬物のコートも圧縮してしまうとよいでしょう。厚手のコートは意外と場所をとっていますから、ギュッと圧縮して収納することをおすすめします。
2-3.壁に棚やフックを付ける
何もない押入れの壁に工夫を凝らしてみましょう。空いたスペースに棚を付けると、置き場所に困る帽子やバッグなどを置くことができます。壁にフックを付ければ、アクセサリーやスカーフなどを掛けることもできるのでおすすめです。
3.押入れ活用術
3-1.洋服を収納したい
収納に困るほど増えてしまうもののひとつとして、洋服があげられるでしょう。洋服ダンスに入りきらないほど増えてしまって、部屋のあちこちに乱雑に積み重ねられている人も多いようです。そのような人は、押入れをクローゼットとして使ってみてはいかがでしょうか。広々とした押入れは、たくさんの衣類を収納できます。
奥行のある押入れを奥と手前に分けてください。奥には、冠婚葬祭用をはじめとしてあまり着ない服を収納しておきます。そして、日常的に着る服は手前に収納するのがポイントです。ジャケットやスカートなどはたたむとシワになってしまいます。
そこで、ハンガーにつるしましょう。押入れの中に突っ張り棒を設置すれば、そこにハンガーを掛けることができます。空いたスペースには衣装ケースを並べてください。衣装ケースも奥行きがあるので、頻繁に着る服は手前にくるように立てて収納すると出し入れしやすいのでおすすめです。
3-2.たくさんあるバッグを収納する
バッグは大きさがまちまちなので、収納に困ります。だからといって、適当に押入れに詰め込んでおくと型崩れをしてしまうので気を付けてください。バッグは、ひとつずつ箱に入れて収納するのが理想のやり方です。しかし、数多くあるバッグを箱に入れていては押入れの大部分が埋まってしまうでしょう。
そこで、バッグはつるす収納がおすすめです。専用のハンガーも売られているので探してみるとよいでしょう。バッグを個別にくるむことで収納できるようになっています。型崩れを防げるだけでなく、ホコリからバッグを守ることも可能です。
3-3.本棚としても使える
押入れを本棚にしてしまう、という方法もあります。キャスター付きの棚を下段に設置すれば、たくさんの本を収納できるでしょう。しかし、通気性の悪い押入れはカビが発生しやすい場所であることを覚えておいてください。
特に、冬の時期のマンションは押入れにも結露が起こりやすいといわれています。本は湿気に弱いですから、除湿対策をしっかりと行いましょう。定期的にふすまを開けて、風を通す必要もあります。
4.空間の使い方がポイント
4-1.奥行きは前後に仕切る
押入れの奥行は、一般的に90cmほどです。前後を半分に区切ったとしたら、それぞれ40cm強の長さになります。この長さがあれば、家の中にあるほとんどのものを収納するのにちょうどよいでしょう。ただし、物理的に板などを使って仕切る必要はありません。押入れの中にどのように物を配置していくかを考える際に、意識するだけで十分です。
4-2.衣装ケースも前後に仕切る
衣装ケースは奥行が75cmあるものが多いでしょう。奥にしまっている服を取り出すのは手間がかかるので、手前に入れている服ばかり着ることが増えてきます。そこで、普段使いの服を手前にまとめておいて、オフシーズンの服を奥にしまっておきましょう。衣替えのときには、前後を入れ替えるだけで済みます。
4-3.上の空間も活用する
押入れの上段は、高さが90cmもあるのが一般的です。そのため、上のほうが空いてしまっているケースが多くあります。これまでにお伝えしたように棚やフック、突っ張り棒などを利用して、上のほうまでしっかりと収納スペースとして活用しましょう。無駄なスペースをつくらないことが、押入れの収納力をアップする秘訣です。
まとめ
押入れの収納力をアップするために必要となるポイントをまとめておきます。
- ラックを利用して収納場所を区切る
- 圧縮袋を使う
- 壁に棚やフックを付ける
- 押入れをクローゼットとして使う
- バッグは専用のハンガーを使って収納
- 押入れを本棚にする
- 無駄な空間をつくらない
このように、押入れは工夫しだいでたくさんのものを収納できるはずなのです。収納力をアップするだけでなく、出し入れしやすさを考えて押入れ収納を見直してみてください。