マルチメーターとはどんな測定器?使い方や種類をご紹介します!

マルチメーターとは、1台で電圧、電流、抵抗などを測定できる装置のことです。1台で複数の値を測定できるので、マルチメーターといいます。今回は、マルチメーターの用途や使い方、さらに不要になったマルチメーターの処分法などをご紹介しましょう。

私たちの生活に電気は欠かせません。マルチメーターを使うことで電化製品の故障の理由から、電池の寿命まで測定が可能です。電気関係の仕事に就いている方だけでなく、機械いじりが趣味という方も、ぜひこの記事を読んでみてください。

  1. マルチメーターとは?
  2. マルチメーターの種類は?
  3. マルチメーターの選び方
  4. マルチメーターが不要になった場合は?

1.マルチメーターとは?

マルチメーターとは電流、電圧等の値を複数の機能を切り替えて測定、計測できる機器のことを指します。別名回路試験機ともいうのです。電気に関係する仕事に就いている方ならば、一度は使ったことがあるでしょう。通常、計測器というのはひとつのことしか測れません。しかし、マルチメーターは数値を切り替えさえすれば、複数の機能が測定可能です。電気関係の仕事をしていると、電流、電圧、抵抗の3つを測定する機会がしょっちゅうあります。

その際、いちいち測定器を入れ換えていたのでは荷物も多くなりますし、手間もかかるのです。マルチメーターが一台あれば作業がはかどるだけでなく荷物も少なくなるでしょう。

マルチメーターは、電流・電圧・抵抗を測定できる機械なんですね。
はい。電気関係の仕事をしているなら、一度は使ったことがあるでしょう。

2.マルチメーターの種類は?

この項では、マルチメーターの種類や使い方をご紹介します。いったいどのような種類があるのでしょうか?

2-1.アナログマルチメーター

別名、アナログテスターともいわれているのです。広範囲の直流電圧、直流電流、交流電圧、電気抵抗の測定が可能。ハンディ―タイプのものが一般的で平たんな場所に置いて上からのぞいてメーターを読むような形状になっています。いろいろなものを測れる割には、値段は数千円と安いので、一般家庭でも使われているのです。赤と黒の端子を測定値に充てて指針を読み取るという使い方をするのが一般的でしょう。家庭では、電池の残量を測るのに使われることが多いほか、トランジスタの導通試験なども行えます。また、大型機械や精密機械を測定するアナログマルチメーターも存在するのです。

2-2.デジタルマルチメーター

アナログメーターと基本的な仕組みは同じですが、アナログ-デジタル変換回路を用いて測定値をモニターにデジタル数字で表示します。アナログマルチメーターが指針表示のため、見る人によってわずかな誤差が生まれる可能性があるのに対し、デジタル表示では誤差が生まれることはありません。

スイッチの切り替えによって、アナログマルチメーターと同じように広範囲の直流電圧、直流電流、交流電圧、交流電流、抵抗の測定が可能です。さらに、高級な機種ではコンデンサーの静電容量、周波数、デューティー比なども測定できるでしょう。その上、デジタルマルチメーターはアナログマルチメーターよりも小型化できますので、ペン型やカード型のものも販売されています。

また、デジタルマルチメーターはUSBが標準装備されていますので、パソコンに接続が可能で測定したデータを高速転送することも可能です。そのため、今は精密機械や大型機械の測定をする場合は、デジタルマルチメーターが使われることが一般的になっています。

2-3.マルチメーターを作っているメーカーは?

マルチメーターはとても使い勝手のよい計測器なので、世界中で製造されているのです。日本ならば、三和やADC、さらに横河メーターなどがあります。外国のメーカーの場合は、アメリカ合衆国のフルークコーポレーションなどが有名ですね。

たとえ、無名のメーカーであろうと、国産のものならば正確さには問題ないでしょう。今は、安価な中国のメーカーのものも多数出回っていますが、長期間使いたい場合は欧米や日本のものがお勧めです。

マルチメーターにはアナログとデジタルがあるんですね。
はい。使いやすい方を選びましょう。

3.マルチメーターの選び方

では、マルチメーターを購入したり買い替えたりしたい場合は、どのようなポイントを抑えて選べばよいのでしょうか? この項で、詳しくご紹介します。

3-1.使う場所

デジタルもアナログもそれぞれ据え置き型とハンディ―タイプがあります。アナログの据え置き型は現在使われているものが少ないですが、それでも長年愛用しているところもあるでしょう。

また、据え置き型の方がより正確な値が出やすく、長期間の測定に適しているというメリットもあります。しかし、屋外で検査をする場合はハンディ―タイプの方が便利でしょう。このように、まずは使う場所で選んでみてください。

3-2.正確さ

アナログよりもデジタルマルチメーターの方が、より正確に値を測定できます。また、マルチメーターの値段と測定の正確さは比例するのです。さらに、より多彩な機能がついたマルチメーターはそれだけ高価になるでしょう。ですから、正確な数値を測定したいという場合は、ある程度の値段のマルチメーターを購入する必要があります。

3-3.測定の内容

測定と一口にいってもその内容はさまざまです。電流や電圧が正常にかかっているかどうかだけを測定する場合は、短時間測定器を当てればよいでしょう。アナログでも十分です。しかし、実験や試験となると、状時間測定し続けなければなりません。

また、測定の結果をずっと記録している必要もあるでしょう。この場合は、すぐに値をパソコンに記録できるデジタル式の方が便利です。

マルチメーターは使う場所や測定するものを考えて選べばいいんですね。
はい。値段だけで選んではいけません。

4.マルチメーターが不要になった場合は?

マルチメーターが何らかの理由で不要になった場合は、処分をしなければならないと思っている方も多いでしょう。確かに、壊れた場合は処分するしかありません。しかし、まだ使えるマルチメーターが不要になった場合は、中古の測定機器を扱うメーカーに引き取ってもらうという方法があります。

マルチメーターは計測器の中では安価な方ですが、それでも多機能のデジタルマルチメーターは高価です。そのようなものが不要になった場合は、たとえ中古とはいえある程度の値段で引き取ってもらえるでしょう。測定器は丁寧に使われることが多いので、中古品であっても動作に問題がない場合がほとんどです。

さらに、新しい測定器を買いたいという場合は費用の足しにもなるでしょう。今は、中古品を売るところもいろいろありますが、専門の業者に下取りをお願いし方が高値がつきやすいです。

マルチメーターは売却することもできるんですね。
はい。まだ使えるものが不要になったら査定してもらいましょう。

おわりに

今回は、マルチメーターとはどのような測定器かということについていろいろとご紹介しました。マルチメーターは測定器の中でも種類が豊富な部類です。値段も、数千円から10万円以上するものまでさまざまでしょう。無理に高額なものを買う必要はありませんが、大型機械や精密機械を正確に測定したい場合は、デジタルマルチメーターがお勧めです。

さらに、今は中古品を売買する方法はたくさんあります。ヤフーオークションなどを利用すれば、個人と個人で取り引きすることもできるでしょう。しかし、測定器の売買は専門の業者を通した方がよいのです。測定器は需要が限られている上、中古品とはいえ、動作が確認できなければ買い手はつきにくいでしょう。専門の業者の査定を受け、問題なしと判断されたものの方が信用はあります。専門の業者は販売ルートも確保していますので、ヤフーオークションなどを利用するよりも高値で引き取ってくれるでしょう。