FFTアナライザを購入したい方必見! 価格帯や購入の仕方を紹介します。
FFTアナライザとは電気計測器の一種です。信号や周波数を取りこみ、周波数領域で表示します。複数の周波数や信号が同時に同一の場所から発信されても、高速フーリエ変換によって分かりやすく単純化して表示されるため、機械類の振動調査や異常を発見する検査・収集した音の解析・建物の老朽化の検査など、幅広い用途で利用可能です。
今回は、このFFTアナライザの価格や購入・処分の方法などをご紹介しましょう。
FFTアナライザの特徴や平均価格帯などが分かれば、製品を選ぶ際の参考にもなります。FFTアナライザの購入や処分を考えている方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
1.FFTアナライザとはどんな装置?
はじめに、FFTアナライザの原理や仕組みなどをご紹介しましょう。FFTアナライザでどのようなことができるのでしょうか?
1-1.FFTアナライザとは?
FFTアナライザは、取得した信号や周波を高速フーリエ変換によって単純な周波数領域で表示する計測器です。振動や音・電波などを周波数領域で視覚化することにより、解析や分析が容易に行えます。そのため、FFTアナライザで振動や音・電波などを測定して製品の異常を発見することが可能です。また、FFTアナライザの分析結果から音声の正体を確かめたり新たな製品を開発する資料をつくったりすることもできます。
1-2.FFTアナライザの原理
FFTアナライザはフランスの数学者であるジョセフ・フーリエが発見したフーリエ変換を用いて周波数分析を行います。フーリエ変換を簡単に説明すると、どんな複雑な波形も周期性さえあれば単純な正弦波と余弦波の級数で表わせるという理論に基づいた数式です。
つまり、FFTアナライザは取得した信号や周波を高速フーリエ変換する装置、ともいえます。ですから、複雑な周波を持つ音や電波などが複数同時に発信されたとしても、FFTアナライザで分析するとそれぞれの信号や周波が、どこの領域からどのくらいの強さで発信されているか分かるのです。
1-3.FFTアナライザの用途
FFTアナライザは複数の信号や周波を分析できます。ですから、複数の装置が組み合わさった製品の異常診断や製品管理・振動調査、家電などの騒音分析、建物の老朽化検査など非破壊検査全般に使うことができるのです。また、取得した音声を分析して音の発生源を突き止めたりすることもできます。
1-4.スペクトラムアナライザとの違い
スペクトラムアナライザとは、周波信号に含まれる周波成分(スペクトラム)を解析・表示をする機器です。低周波用と高周波用があり、FFTアナライザも広い意味でスペクトラムアナライザの一種になります。
スペクトラムアナライザはアナログ的な信号処理を行い、計測方法が直接的で簡単なのでFFTアナライザが開発される前までは、周波数特性計測や振動スペクトル計測の主力でした。しかし、その一方で計測に時間がかかるので時間がたつと周波数が変化するようなものを測定しても、正確な分析ができません。
FFTアナライザは時間によって周波数や信号成分が変化しても周波数成分を測定可能です。ですから、時間によって強弱がある電波や音・信号などの測定に適しています。また、計測も早く瞬間的な信号の解析もできるのです。信号処理はデジタルで行うためデータを直接パソコンなどに取り込むことができます。ただし、アナログデータをデジタル信号に変換するための機器が必要です。
2.FFTアナライザの種類や使い方について
この項では、FFTアナライザの種類や使い方、値段などについてご紹介します。どんな種類があるのでしょうか?
2-1.FFTアナライザの種類
FFTアナライザは前述したように様々な周波や電波を分析することができる測定器です。ですから、販売する業者も環境分析用や品質検査用などの種類があります。ですから、まず何を測定・分析したいかを決めてから購入する商品を選ぶとよいでしょう。
また、測定データを演算処理したりグラフ表示させたりするソフトウエアも豊富に販売されています。最近では、FFTアナライザ単体の測定器よりFFT機能を備えたデジタルストレージオシロスコープなどの複合機が主流となりつつあるのです。また、パソコンにUSBで繋いで分析したデータをより分かりやすく処理したり記録したりする機種も登場しています。
2-2.FFTアナライザを使う際の注意点
FFTアナライザの使い方自体はそれほど難しくはありません。計測方法もマニュアル化されていますし、専用のソフトを使えば分析したデータの演算処理なども簡単です。しかし、FFTアナライザの仕組みや原理を正しく理解していないと技術的に間違った解析データを知らない間に浸かってしまうこともあります。そのため、FFTアナライザを使う技術者向けのセミナーなども頻繁に開かれており、実際に使用する方は参加してみるのもおすすめです。
2-3.FFTアナライザを販売しているメーカー
FFTアナライザは小野測器やリオン、菊水電子工業などから販売されています。価格帯は数万円~10万円代前半が一般的です。安価な外国製の製品も出回っていますが、アフターサービスのことなどを考えると、国内メーカーの商品の方がメリットがあります。
3.FFTアナライザの購入やリサイクル方法について
この項では、FFTアナライザの購入方法やリサイクル方法についてご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
3-1.FFTアナライザの購入方法
3-1-1.新品を購入する場合
FFTアナライザの新品を購入する場合は、メーカーから直接取り寄せるか小売店から購入するのが一般的です。FFTアナライザはほぼ100%企業向けの計測器のため、直接メーカーの営業を呼んで説明を聞いてから購入するという所も多いでしょう。
3-1-2.中古品を購入する場合
FFTアナライザは高価な測定器のため、中古品も一定数出回っています。専門のリサイクル業者もあるので、より高度な分析ができる機械が欲しいという場合は、中古品を安価で購入するという方法もおすすめです。今はサイトを運営しているリサイクル業者も多いので、FFTアナライザを取り扱っている業者はすぐに見つかります。
3-2.FFTアナライザを売却したい場合
FFTアナライザはいろいろな電波や音・信号を分析できるので、中古品でも需要があります。中古のFFTアナライザを扱っている業者は販売だけでなく買い取りを行っているところも多いので、まずは相談をしてみましょう。
FFTアナライザはデジタル機器ですので、新しいものほど買取査定が高くなります。ですから、不要になったFFTアナライザはできるだけ早く売却しましょう。査定してもらう際は付属品や説明書・外箱などもすべてそろえておくと査定額がアップしやすくなります。
3-3.FFTアナライザをレンタルしたい場合
FFTアナライザを1回だけ使用したいという場合は、レンタル業者から借りた方がお得な場合もあります。また、測定もセットにして行ってくれる外部業者もありますので、諸事情あって特定の期間だけ測定を行いたい場合は外部業者に委託した方が経済的にお得なことも多いのです。
4.FFTアナライザを購入したい方のよくある質問
Q.FFTアナライザの値段の違いはなんでしょうか?
A.より高度な分析を行える機器ほど高価になっていく傾向にあります。
Q.外国製のFFTアナライザでも売却できるでしょうか?
A.業者に相談してみてください。サイトに引き取り出来る製品の一覧を載せている業者もあるので参考にするといいですね。
Q.どのくらい前に販売されたFFTアナライザまでなら買い取ってもらえるのでしょうか?
A.10年以内に販売されたものでしたら買い取ってもらえる可能性が高いですが、業者によってことなります。
Q.FFTアナライザのリサイクル品を購入するメリットやデメリットはなんでしょうか?
A 一番のメリットは価格が安いことです。逆にデメリットは寿命が短いことと壊れた場合は修理により費用がかかります。ですから、FFTアナライザを頻繁に長期間使いたいという場合は新品のほうがメリットが大きいでしょう。逆に、使い時が限られている場合はリサイクル品でも問題ありません。
Q FFTPアナライザーは一般のリサイクルショップでは販売されていないのでしょうか?
A 使う場所が限られている計測器なので、一般のリサイクルショップに流通することはほとんどありません。専門業者を利用しましょう。
5.おわりに
いかがでしたか? 今回はFFTアナライザの原理や購入方法・価格帯などをご紹介しました。購入する際は経理や会社の上層部だけでなく、技術者の意見も取り入れて製品を選ぶと失敗が少ないでしょう。また、ソフトウェアの選び方も大切です。今はネットで簡単にソフトウェアを買うこともできますが、可能ならば商品説明を聞いてから購入した方がよいでしょう。