加速度センサーの原理や種類を知りたい人へ! 購入方法も解説
加速度センサーという言葉を耳にしたことがある人も多いでしょう。しかし、「加速度センサーとはどんなものでどんな役割があるのか」との問いにきちんと答えることができる人は多くありません。今回は、加速度センサーの原理や種類を中心に、詳しく解説することにします。加速度センサーについて何となくわかっていたつもりでも、改めて学ぶことで意外な発見があるものです。有用性を知るにつれて、私たちの生活に欠かすことができないものであることを実感することでしょう。
記事を読んだ人は、加速度センサーに関して深い知識を得ることができます。今までおぼろげだった部分も、ハッキリと認識できることでしょう。実際に加速度センサーの購入や処分をしたいときにも、必ず役に立ちます。まずは、じっくりと記事を読んでみてください。
1.加速度センサーの基礎知識
まずは、加速度センサーがどんなものかについて基本を学びましょう。意外と知らないことがあるものですよ。
1-1.加速度センサーとは
加速度センサーとは、ニュートンの法則に基づいて特定の物体の加速度を計測する機器のことを言います。一定の時間に物体が移動した量を求めるための機器です。傾き・動き・振動などの情報を計測することが可能となります。ただし、加速度センサーでは移動速度自体は計測できません。あくまでも、移動速度の変化を計測する装置なのです。
1-2.加速度センサーの目的
加速度センサーは、物体の移動速度の変化を計測する目的で使用します。また、重力の移動による加速度も検知することが可能です。移動速度の変化を利用することで、停止状態から移動し始めたことを察知したり移動速度が上がったりしたことなどを知ることができます。
1-3.加速度センサーの応用について
加速度センサーは、多くの分野で応用されています。主なものについては、下記を参考にしてください。
- 地震の観測・予測
- 車のエアバッグ制御
- 携帯電話の位置情報獲得
- ロボットの制御
- ゲーム機のコントローラー
- カーナビでの追跡
今や、加速度センサーは私たちの生活に多く溶け込んでいるのです。
1-4.加速度センサーの必要性を考える
加速度センサーは、私たちの安全を確保したり暮らしを便利にしたりするために欠かすことができません。特に、地震観測分野にかんする加速度センサーの働きは目を見張るものがあります。自然災害の発生を防ぐことができない以上、予測するための技術を磨くためにも加速度センサーが必要なのです。自動車のエアバッグ制御も同様で、私たちに降りかかる危険を察知しエアバッグを発動するためにも必要性が高いと言えます。
2.加速度センサーの原理や種類を学ぼう
加速度センサーの原理の種類について学びましょう。主な3種類にかんして、それぞれの方式がどんな原理で計測しているのか理解してください。
2-1.静電気容量検出方式
静電気容量検出方式は、半導体技術とマイクロマシニング技術を用いて製造します。半導体メーカーが多く採用している加速度センサーの方式です。
- 原理:センサー素子の稼動部と固定部の間の容量変化を検出するタイプ
2-2.ピエゾ抵抗方式
ピエゾ抵抗方式の加速度センサーも、静電気容量検出方式と同様に半導体技術とマイクロマシニング技術を用いて製造することが特徴です。ピエゾ抵抗方式は、動きの激しい場合の計測に向いています。
- 原理:センサー素子の稼動部と固定部を接合するばねにピエゾ抵抗素子を配置し、加速度によってできた歪(ゆが)みを計測するタイプ
2-3.熱検知方式
熱検知方式は、耐衝撃性・耐振動性に優れていることが特徴で自動車の車体の安定性制御などに使用します。また、コンピューターのCPUにも使用していることが特徴です。
- 原理:ヒーターで熱したときの熱気流の対流変化を、熱抵抗などで検知して加速度を求めるタイプ
3.加速度センサーについてより詳しく学ぼう
加速度センサーについて、より詳しく学びましょう。主な種類やメーカーだけでなく、使い方や価格についてなどを解説します。
3-1.加速度センサーの主な種類
加速度センサーの種類は、検出軸数によって1軸タイプ・2軸タイプ・3軸タイプに分けることができます。3軸タイプは、前後・左右・上下の3方向の加速度を測定できるタイプです。加速度センサーにも高機能を求めるようになったため、現在は3軸タイプに注目が集まっています。また、用途によって自動車用・医療機器用・建設機械用・産業機械用の種類に分けることが可能です。
3-2.加速度センサーの主なメーカーについて
- セイコーエプソン
- パナソニック
- 村田製作所
- 北陸電気工業
- 日立金属
- クロスボー
- マイクロストーン
- 富士セラミックス
- STマイクロエレクトロニクス
加速度センサーのメーカーはほかにもたくさんあります。名の知れた企業から知る人ぞ知る企業まで、さまざまなメーカーがあることを認識しておいてください。
3-3.加速度センサーの使い方
移動速度を計測したい機械もしくは物体に、加速度センサーを取り付けることで計測できます。加速度センサーは、3軸の場合だと前後・左右・上下に傾けることで数値を計測できるわけです。計測結果の利用によって、物体の移動観測ができたり運動量の記録ができたりします。加速度センサーの使い方は、アイデアによるところが大きいのも事実です。さまざまなアイデアを実現するためには、どんな使い方をすると効果的か考えてみてくださいね。
3-4.加速度センサーにかんする注意点
加速度センサーには、種類によって性質が異なります。また、用途によっても適する・適さないがあるので、購入時にはどんな用途に使いたいのかについても業者に伝えるといいでしょう。選ぶときには、有名メーカーであるということだけでなく、種類・性質・性能なども総合的に考慮してください。
4.加速度センサーの購入・処分について
加速度センサーの購入や処分について、知っておくべき内容を解説します。購入や処分を考えている人には必見です。
4-1.加速度センサーを購入する業者や商品選びのポイント
加速度センサーを購入するときは、業者選びから始めましょう。具体的には、以下のポイントを参考にしてください。
- 加速度センサーの知識が豊富にあること
- 多種類の加速度センサーを扱っていること
- 使用方法を丁寧にアドバイスしてくれること
- 価格が手ごろであること
- 保証やアフターサービスが充実していること
また、できるだけ専門性の高い業者から購入しましょう。バラエティーショップで購入するよりは、計測器などを多く取り扱っている業者の方がおすすめです。
4-2.加速度センサーは目的によって選ぶこと
人気メーカーで高性能なものがいいに越したことはありません。しかし、使用目的によってはオーバースペックとなることもあります。まずは、十分な機能を持っていることを条件にいくつか候補に挙げてみましょう。よくわからないときは、業者に相談してみてください。目的に合った機種の中でも、最適なものを選んでくれますよ。
4-3.加速度センサーの価格について
加速度センサーの価格は、メーカーや性能によって大きく異なります。大体は2万円から20数万円程度と考えてください。価格が高いものほど高性能になる傾向には違いありません。しかし、加速度センサーは価格の高低で選ばないようにしましょう。予算との折り合いが付く範囲で、自分の目的に合ったものを業者に相談しながら選んでください。
4-4.中古の加速度センサーを購入する方法もある
加速度センサーは、中古で購入することも考えてみましょう。中古であっても、状態の良いものなら問題ありません。高機能な製品でも、中古なら手ごろな価格で入手できるのでお得です。また、初心者がとりあえず試してみたい場合にも中古なら気軽に使うことができます。中古の加速度センサーも、ぜひ候補に入れて検討しましょう。
4-5.中古の加速度センサーの買い取りについて
中古の加速度センサーでも、状態が良かったり人気メーカーのものだったりすると買い取りの対象になります。不要になった加速度センサーは、買い取り依頼に出してみましょう。買い取りで受け取った金額で、新たな加速度センサーを購入するときの資金に回すことができます。できるだけ高額買い取りをしてもらうためには、キレイに掃除をしたり付属品を揃(そろ)えたりしておくと有利ですよ。
4-6.加速度センサーの購入・処分にかんする注意点
加速度センサーの購入にあたっては、専門知識が豊富な業者のアドバイスを受けることが大切です。しかし、高価なものばかりをすすめてくる業者は信頼できません。目的に合ったもので、価格帯の違うものをいくつか例示してくれるような親切なところを選びましょう。また、処分をするときも同様です。加速度センサーの知識が不足していると正当な評価をしてくれませんので注意しましょう。
5.加速度センサーに関するよくある質問
最後に、加速度センサーについてよくある質問にお答えします。ほかの皆さんがよく疑問に思う内容を確認しておきましょう。
Q.加速度センサーの精度はどの程度信用していいのですか?
精度を求める場合は、高性能な加速度センサーを用いて使用条件や使い方をきちんと守ることが大前提となります。しかし、どんな機器にも誤差範囲はあるものです。厳密に数値を測定したいときは、同じ条件での測定を数回以上行って平均値を出すなどの方法もあります。後は、普段からのメンテナンスもものを言いますのでしっかりお手入れをしましょう。
Q.中古の加速度センサーの耐用年数は?
加速度センサーは、計測器のひとつです。計測器にかんする法定耐用年数は5年となっています。中古の加速度センサーの耐用年数は、何年使用していたかにもよりますが5年以下であることは明らかです。購入のときには、残りの耐用年数について確認をしてからにしましょう。なお、耐用年数は目安となります。使い方によっては、寿命が早く来る場合もあるので注意しましょう。
Q.スマートフォンの加速度センサーは信頼できますか?
最近のスマートフォンには、高性能な加速度センサーを搭載しています。そのため、ゲームアプリで楽しむことができたり移動距離の計測をしたりすることができるのです。通常の使用方法の範囲なら、加速度センサーを信頼できると言っていいでしょう。ただし、スマートフォンの扱いが悪いと加速度センサー部分にも響きます。落下を繰り返すことは避けましょう。
Q.リサイクルショップで売っている格安の加速度センサーはダメですか?
リサイクルショップの中古加速度センサーがすべてダメということではありません。しかし、専門知識を持った店員が買い取りをしていない限り品質にかんしては保証できないのが現実です。たとえば、子どもの実験用などの用途なら十分なものである可能性も高いでしょう。しかし、本格的な実験に使用したい場合は、専門業者からの購入をおすすめします。
Q.中古の加速度センサーには保証は付いていないのでしょうか?
業者によっては、中古の加速度センサーにも独自の保証を付けていることもあります。ただし、購入後1か月から3か月ほどとなることが多いです。中古品の場合は、新品の状態と比べて寿命は短くなります。特に、メーカー保証が切れているものに関しては販売店のサービスとして保証を付けているようなものだと考えましょう。保証に関しても、新品の購入とは性質が違うことを理解してください。
まとめ
加速度センサーについて詳しくお届けしました。加速度センサーと言っても、さまざまな種類のものが多くの場所に使っていることがわかっていただけたことでしょう。加速度センサーは、もはや私たちの暮らしに欠かすことができない計測機器です。加速度センサーについて深い知識を身に付けた後は、目的に合ったものを信頼できる業者から購入しましょう。加速度センサーは、使い方しだいでさまざまな成果を得ることができます。満足するものを選ぶためにも、何度も記事を読んで基礎を固めておいてくださいね。