老後の住み替えで失敗しない! 住まい選びのコツ・今の家のローンなどまとめ
子供が独立したり、今の家に不満を感じたりして、老後に住み替えを考えるご夫婦は少なくありません。老後の住み替えには、家をバリアフリーにしたり、生活を一新したりといったメリットが多くあります。しかし、住み替えの際には知っておくべきポイントも多いのです。そこで今回は、老後の住み替えについて、住まい選びのポイントや注意点・今の家の取り扱いなどをご紹介します。
老後の住み替えを検討している方にはぴったりの内容となっています。老後の住み替えで失敗したくない! という方はぜひ最後までこの記事を読んでみてください。
1.老後の住み替えを考えるきっかけ
老後の住み替えには、以下のようなきっかけがあります。
1-1.子供の独立
子供が独立し、夫婦二人暮らしになった際に住み替えを考える方は多いでしょう。二人暮らしには広すぎる家を売却して、少し狭い家に引っ越しをすれば、家の掃除などの負担を減らすことができます。また、賃貸物件の場合は、コンパクトな家に住み替えれば家賃負担が軽くなるでしょう。
1-2.家の老朽化
長年住んだ家が老朽化した場合にも、住み替えを検討する方が多いでしょう。建て直しをするよりも住み替えのほうが楽・費用が安く済むといった理由があります。
1-3.バリアフリー
老後は、今までよりも体に不調が出やすくなります。車いすやつえを使うようになっても生活しやすい家に住み替えたり、もともとバリアフリー設計になっている家に引っ越したりといったケースが多いでしょう。
2.住み替える場所について
次に、老後の住み替え先の場所について考えてみましょう。
2-1.マンションか一戸建てか
夫婦二人で住む際は、マンションをおすすめします。一戸建ては二人で住むには広すぎると、家屋の管理も大変です。マンションであれば、月々の管理費を支払うことで家屋の管理をしなくて済みます。
2-2.立地について
老後の生活は、駅からの距離が重要です。年を取ると車の運転が困難になるため、徒歩かバスの利用が多くなるでしょう。家賃が少し上がっても駅から近いところにするか、自宅からバス停までの便がよいところがおすすめです。
2-3.広さについて
老後の夫婦二人暮らしなら、2LDK~3DKくらいがよいでしょう。それぞれの個室が一つずつ、リビングが一つ、余裕があれば共有の部屋がもう一つあるのが理想的です。狭すぎても広すぎても生活しにくくなってしまうので、ちょうどいいサイズの部屋を選んでください。
3.住み替え先を選ぶポイント
次に、老後の住み替え先を選ぶポイントについてご紹介します。
3-1.資金
住み替えでの最重要事項はなんといっても資金でしょう。家賃を支払うのか、家を購入するのかは大きな決断となります。資産状況や今後の収入と生活費などをよく検討しましょう。税理士などに相談してもよいでしょう。
3-2.持ち家の処分はどうする?
住み替え前の家は、売却することで一度に多額のお金が入ります。一方、賃貸住宅として貸す場合は、毎月家賃収入を得られるでしょう。しかし、賃貸に出すまでの手続きが複雑だったり、借り手が現れなかったりする場合は無収入なうえに管理費だけがかかってしまうといったデメリットもあります。
3-3.ライフスタイルを見直す
住み替え先を検討する際には、ライフスタイルの見直しが意外な形で役立つでしょう。具体的なポイントをいくつかご紹介します。
- 車を手放してネット通販を利用する
- 所持品を売却したり手放したりすることで、今までより狭い家でもスペースを有効に使う
- ペット付き賃貸住宅に住み替える
今まで当たり前だと思っていたライフスタイルを、住み替えをきっかけにガラッと変えてみることで、老後の生活をより楽しく豊かに過ごすことができるでしょう。
4.住み替える前にやるべきこと
次に、老後の住み替え前にやっておくべきことなどをご紹介します。
4-1.チェックしておくこと
老後の住み替え前には、以下の事項を再確認しておきましょう。子供をまじえた家族会議が必要となることもあるので、スケジュールには余裕を持って行ってください。
- 住み替え先の住宅の支払いについて(家賃・ローンの支払プランなど)
- 今の家をどうするか(売却する・賃貸住宅にするなど)
- 売却する場合、業者探し・税理士に相談など
- 引っ越しのスケジュールなど
4-2.整理・断捨離
老後の住み替えでは、今の家にあるものを整理したり、断捨離したりして減らす必要があります。ものを減らすことで、今より狭い家に引っ越しても、快適に過ごすことができるでしょう。ただし、部屋の整理や大量のものの処分は、体力・手間・時間を使うことになります。要・不要の分類は自分で行い、処分については回収業者に依頼してもよいでしょう。
4-3.ハウスクリーニング
持ち家を売却する・賃貸住宅とする場合は、ハウスクリーニングが必要です。自力での掃除には限界があるため、プロの手を借りましょう。家を「ハウスクリーニング済」とすることで売ったり貸したりしやすくなります。
5.老後の住み替えでやってはいけないこと
次に、老後の住み替えでやってはいけないこと・注意点などをご紹介します。
5-1.「とりあえず」と荷物をすべて持っていく
住んでいた年数が長いほど、思い出が詰まった品が多いものです。しかし、これらを「思い入れがあるから」「とりあえず持っていく」と、すべて住み替え先に持っていくことはやめましょう。住み替えと同時に、新しい生活へと気持ちを切り替えることも大切です。
5-2.家賃収入だけをあてにする
前の家を賃貸とする場合、借り手がいない期間は家賃が入りません。家賃収入はあくまで余剰資金として考えてください。住み替え先の家賃や生活費を、家賃収入だけに頼ることはやめましょう。
5-3.家を自分たちだけで決める
住み替え先を決める際は、子供夫婦や親せきなどにも相談しましょう。自分たちだけでは気づかなかったポイントや、介護が必要になった際の子供の通いやすさなどを検討することができます。また、万が一悪質な不動産業者にあたってしまった場合でも、老夫婦二人よりも、若い世代の人がついていれば回避することができて安心です。
6.老後の住み替えについてよくある質問
老後の住み替えについてよくある質問をまとめました。
Q.ローンが未返済でも売却はできますか?
A.以下の場合は、ローン未返済の物件を売却することが可能です。
- 家の売却額がローンの残額以上の場合
- 家の売却額がローンの残額よりも少ないが、差額を(貯金や退職金などで)支払える場合
つまり、家を売ってもローンが残ってしまう場合には売却は不可となります。
Q.住み替えのための資金が足りない場合は?
A.資金の都合上住み替えが無理な場合は、家をリフォームしたり不用品を減らしたりしてスッキリとした部屋にすることで、生活を変えることができます。この方法は、資金がギリギリで不安という場合にも有効です。
Q.老後は田舎暮らしをしたいのですが
A.老後を静かな田舎で過ごしたいという方は多いですが、以下のようなデメリットがあることも覚えておきましょう。
- 都会よりも近所付き合いが大変
- 車がないと生活が困難
- 買い物などが大変
- 子供と会いにくくなる場合がある
まとめ
老後の住み替えについてのポイントなどをご紹介しました。上記のとおり、老後の住み替えには覚えておきたいポイントが数多くあります。老後の住み替えを検討する際は、今回ご紹介した内容をぜひ思い出してみてください。