マットレスにカビを発見したら? 処分の判断基準や予防のポイントも

「マットレスにカビを発見してしまった」「どうすれば除去できるのか?」とお悩みではありませんか? 清潔な状態にしておきたいマットレスですが、カビが生えてしまうと大変ショックですよね。マットレスにはカビが生えやすい条件がそろっているため、しっかり対策をしておく必要があります。

この記事では、マットレスにカビが生える原因やカビを除去する方法・予防のポイントなどを詳しくご紹介しましょう。

  1. マットレスにカビが生える原因は?
  2. マットレスのカビを放置するリスク
  3. マットレスにカビが生えたら捨てるべきなのか?
  4. マットレスのカビ除去に役立つアイテムを紹介
  5. マットレスのカビを除去する方法
  6. カビが生えたマットレスの処分方法
  7. マットレスのカビを予防するポイント
  8. マットレスのカビに関するよくある質問

この記事を読むことで、カビが及ぼす健康被害や、カビが生えたマットレスを処分するかどうかの判断基準などが分かるはずです。ぜひ参考にしてください。

 

1.マットレスにカビが生える原因は?

まずは、マットレスにカビが生える原因について解説しましょう。

1-1.高温度・高湿度の条件がそろっている

カビが発生・繁殖しやすいのは、温度20~30℃・湿度70%以上の環境です。ベッドマットは人が寝ている間に暖められ、寝汗もかくので高温度・高湿度の状態になっています。特に、ベッドや床とベッドマットが接している面に湿気がたまりやすいたま、一見何もないようでも、裏返してみるとカビが大量に生えている、ということもあるのです。

1-2.カビの養分がある

さらに、ベッドマットにはカビの養分となる皮脂や髪の毛・ホコリ・ダニなどが付着しやすいのも原因の一つです。高温度・高湿度の環境で発生したカビは、こうした養分をエサにして増殖していきます。

1-3.管理や手入れが難しい

ベッドマットは大きさと重さがあるため、管理や手入れが難しいという点も、カビが生えやすい原因の一つです。「一年中ベッドの上に置いたまま」という家庭も多いでしょう。ベッドマットにかぶせるカバーは洗濯しても、ベッドマット自体を洗濯することはできません。また、ベッドの種類や形状によってはベッドマットの通気性を確保できないため、カビが生えやすい状態のままになってしまいがちです。

2.マットレスのカビを放置するリスク

マットレスのカビを放置することには、どのようなリスクがあるのでしょうか。

2-1.傷みの原因になる

カビを放置するとマットレスの内部にまで影響が及び、マットレスを傷める原因になってしまいます。マットレスの平均的な寿命は10年といわれていますが、カビの根が深く張ってしまうと劣化が早まり、10年持たずに寿命を迎えることになるでしょう。

2-2.カビが広がってしまう

マットレスのカビがシーツや布団カバーなどに移り、広がってしまう危険もあります。ベッド枠や壁・床などにも広がってしまうと、簡単にカビを除去することができなくなるでしょう。買い替えや張り替えが必要になり、高額な費用がかかる場合もあります。

2-3.健康被害を引き起こすことも

カビが発生したマットレスを使い続けることで、健康被害を引き起こす可能性もあります。アレルギー性鼻炎やぜん息・アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を引き起こす原因が、マットレスのカビにあった例も少なくありません。特に、免疫力が低い高齢者や乳幼児の場合、カビの影響を受けやすいので注意が必要です。

3.マットレスにカビが生えたら捨てるべきなのか?

マットレスのカビを発見したとき、捨てるべきか掃除すべきか迷う人は多いでしょう。その判断基準をご紹介します。

3-1.10年以上使用している場合は買い替えを

前述したとおり、マットレスの一般的な寿命は10年前後です。カビが生えたマットレスが10年以上使用しているものなら、買い替えのタイミングと考えて処分したほうがよいでしょう。大変な思いをしてカビを掃除しても、すぐマットレスが寿命を迎えてしまう可能性があります。

3-2.カビが広がっている範囲で見極める

カビがどの程度にまで広がっているかも、重要な判断基準になります。マットレス全体にカビが生えている場合や、ベッドフレーム・壁などにも広がってしまっている場合などは、処分するのがおすすめです。

4.マットレスのカビ除去に役立つアイテムを紹介

マットレスのカビを除去するために必要な道具や、あると便利なアイテムをご紹介しましょう。

4-1.用意すべき道具は?

マットレスのカビを除去する際は、以下のような道具を用意しておきましょう。

  • 消毒用エタノール
  • 雑巾
  • マスク
  • ゴーグル
  • ゴム手袋

4-2.重曹を使うとより効果的

「より効果的にカビを除去したいが、強い洗剤は使いたくない」という人におすすめなのが、重曹です。重曹には漂白作用がないため、黒く付着してしまった汚れを落とすことはできません。しかし、弱アルカリ性の力でカビの働きを弱めることができます。そのため、掃除の際に使用するとカビの再発を抑えることができるのです。家に重曹がある場合は、使用してみるとよいでしょう。

5.マットレスのカビを除去する方法

マットレスのカビを除去する手順をまとめました。

5-1.重曹水を作ってカビに吹きかける

まずは、300mlの水に大さじ2杯の重曹を入れて重曹水を作り、スプレーボトルに入れます。雑巾でカビをつまむように拭き取ってから、重曹水をカビ部分にたっぷりと吹きかけましょう。そのまま5分ほど放置して殺菌します。

5-2.消毒用エタノールをスプレーする

次に、消毒用エタノールをカビ部分にスプレーし、雑巾でたたくようにして水分を拭き取ります。こするとカビが広がってしまうので注意してください。念のため、目立たない場所で試して色落ちしないことを確認しておくとよいでしょう。

5-3.ドライヤーで乾かし、マットレスを日干しする

マットレスの濡(ぬ)れた部分をドライヤーで乾かし、風通しのよい場所で日干しして完了です。マットレスを立てかけた状態で日干ししてください。

6.カビが生えたマットレスの処分方法

カビが生えてしまったマットレスを処分する方法をご紹介しましょう。

6-1.粗大ゴミとして出す

自治体のゴミ回収を利用する場合、マットレスは粗大ゴミ扱いになる場合がほとんどです。事前の申し込みや粗大ゴミ処理券の購入が必要になるため、自治体ごとのルールを確認しておきましょう。ただし、自治体によってはマットレスの回収を行っていないところもあるので注意してください。

6-2.販売店の引き取りサービスを利用する

買い替えの場合は、新しいマットレスを購入する販売店が古いマットレスの引き取りサービスを行っていることもあります。購入と処分が同時にできるため、手間をかけずにマットレスを処分できるでしょう。ただし、購入するマットレスの種類などが限定されている場合もあるため、事前に問い合わせておくことをおすすめします。

6-3.不用品回収業者に依頼する

マットレス以外にも不用品が多数ある場合は、不用品回収業者に依頼する方法がおすすめです。希望の日時を指定して自宅まで回収に来てもらえるため、自分で運搬する必要はありません。費用はかかりますが、不用品をまとめて処分できるチャンスです。ただし、中には悪徳業者も存在するため、業者選びは慎重に行ってください。

7.マットレスのカビを予防するポイント

マットレスのカビを予防するために、普段からできる予防方法をご紹介しましょう。

7-1.寝室が高湿度にならないようにする

まずは、寝室の湿度調節に気を配りましょう。定期的に窓を開けて換気する・除湿器を使う・寝室に洗濯物を干さないなどの対策が必要です。また、就寝時に加湿器を使う家庭も多いと思いますが、湿度が高くなりすぎるとマットレスにカビが生える原因になります。使用する際は寝室の湿度をこまめにチェックし、高湿度になりすぎないよう注意しましょう。

7-2.マットレスの湿気対策をする

マットレス自体の湿気対策も必要です。手軽にできる対策には、除湿シートやベッドパッドを使う方法があります。マットレスにたまった湿気を吸収してカビの発生を抑えてくれるため、活用してみるとよいでしょう。また、定期的にマットレスを裏返すなどして風を当てるのも効果的です。

7-3.シーツやカバーはこまめに洗濯する

マットレスのカビが移らないよう、シーツや布団カバーなど取り外しができるものはこまめに洗濯しましょう。こまめに洗濯することでカビの栄養分となる皮脂汚れや髪の毛などを取り除くことができるため、カビの増殖を抑えられます。

8.マットレスのカビに関するよくある質問

「マットレスのカビを何とかしたい」という人が感じるであろう疑問とその回答をまとめました。

Q.マットレスに付着した黒いカビ汚れを落としたいのですが、漂白剤を使っても問題ありませんか?
A.塩素系漂白剤を使用すれば黒い汚れも落とすことができますが、色落ちだけでなく肌への影響も心配です。できれば使用しないほうがよいでしょう。

Q.カビを掃除してもまたすぐ生えてきてしまいます。どうしたらよいでしょうか?
A.カビが深く根を張ってしまっている可能性があります。完全に除去するのは難しいため、マットレスを買い替えたほうがよいでしょう。

Q.マットレスを床に敷いて使う場合、どのようなことに注意すべきですか?
A.直接床に敷くのではなく、すのこの上にマットレスを敷くようにしましょう。床とマットレスとの間に空気の通り道ができるため、カビが生えにくくなります。

Q.マットレスを粗大ゴミとして捨てる場合、費用はどのくらいかかるのでしょうか?
A.サイズにもよりますが、1,000~2,000円の自治体が多くなっています。

Q.マットレスの処分を不用品回収業者に依頼したいのですが、業者選びのポイントを教えてください。
A.豊富な実績があるか・一般廃棄物収集運搬業の許可を得ているか・無料見積もりを受け付けているかなどをチェックするとよいでしょう。

まとめ

マットレスにカビが生える原因や対処法・カビが生えたマットレスの処分方法などを詳しくご紹介しました。マットレスにカビが生えると健康被害の原因にもなるため、見つけたらすぐ対処する必要があります。ぜひこの記事を参考に、マットレスに生えたカビの悩みを解決してください。