炊飯器の選び方は? 炊飯方式・内釜・容量などの違いを理解しよう!

炊飯器はどんどん高機能になっているため、どのような基準で選べばいいか迷ってしまうことが多いと思います。新しい炊飯器への買い替えを考えている方や一人暮らしを始めようと考えている方は、加熱方法や容量など炊飯器選びのポイントをしっかり理解して選ぶようにしましょう。

本記事では、炊飯器の選び方をご紹介します。

  1. 炊飯器について
  2. 炊飯器・選び方のポイント
  3. 炊飯器の選び方
  4. 炊飯器の購入方法
  5. 炊飯器の選び方でよくある質問

この記事を読むことで、炊飯器の選び方がよく分かります。機能や炊き上がりについても理解し、自分に合う炊飯器を探しましょう。

1.炊飯器について

まず、炊飯器で人気のメーカーや価格相場などを見ていきましょう。

1-1.種類・機能など

炊飯器で人気のメーカーは、パナソニック・東芝・三菱・TIGER・象印マホービン・アイリスオーヤマなどがあります。最近の炊飯器は、米の炊き上がりに重点を置いて開発されており、ふっくらと艶のある仕上がりになるのが特徴です。お米本来の甘みを味わうことができるため、最新機種で高機能なものは特に人気があります。価格は容量・機能・メーカーなどによりさまざまで、2〜3万円とリーズナブルな炊飯器から10万円近いものまで、幅広い価格帯となっているのです。

1-2.最新機能

炊飯器は年々進化していて、お米の硬さや種類を見極め、最適な炊き上がりにする機能などがついています。雑穀や玄米などに特化した機能が搭載されている機種もあるでしょう。また、好みに合わせた炊き上がりや火力調整ができるのも特徴です。お菓子作りや調理に応用できる機能なども、最新機種の魅力となっています。

炊飯器は種類が豊富なんですね。
はい。値段にも幅があるので、よく選んで決めましょう。

2.炊飯器・選び方のポイント

炊飯器の加熱方式や炊飯方式の違いなどをご紹介します。内釜の材質もそれぞれ異なるため、購入前に把握しておきましょう。

2-1.炊ける量

炊飯器の容量は、2〜3.5合・5.5合・8.5合・1升という規格があります。一人暮らしや夫婦2人なら、2〜3.5合で十分です。2〜3.5合の炊飯器で、6膳分程度炊くことができます。5.5合の場合は11膳程度、8.5合の場合は16膳程度、1升の場合は20膳程度炊くことが可能です。ただし、現在販売されている炊飯器の主流は5.5合炊きのタイプなので、大容量のものが欲しい場合は購入店舗やメーカーなどをしっかりリサーチしておくことをおすすめします。

2-2.加熱方式

炊飯器の加熱方式は、IH方式とマイコン方式の2つがあります。IH炊飯器は熱を内釜全体に電磁で伝え、高火力で一気に炊飯することから、炊きムラが出にくいことが特徴です。IH方式にも2つの種類があります。通常のIH方式と圧力IH方式です。
マイコン方式は、内釜の底にあるヒーターの熱を利用して炊飯するタイプで、火力が弱めになっています。IH方式より価格が安いことがメリットでしょう。しかし、マイコン方式は人気が減少し、現在はIH方式や圧力IH方式が主流となりつつあります。

2-3.炊飯方式

炊飯器の炊飯方式は、圧力・スチーム・超音波・蒸気レスなどがあります。

  • IH圧力方式:加圧して真空状態にして炊飯する方式。浸水時間の短縮などの技術向上・雑穀や麦など白米以外のものと混ぜて炊飯する際にも、炊きムラが出にくいのが魅力である
  • スチーム方式:圧力と併用した方式。スチームがお米の水分を維持しながら高温加熱するため、歯ごたえがあってしっとりした炊き上がりが特徴である。超音波は三菱製の炊飯器に限定された技術で、毎秒8万8000回の超音波振動を加え、お米本来の甘みを感じることができるタイプ
    短時間でお米の芯までしっかり水を吸収できる。
  • 蒸気レス方式:三菱製炊飯器の技術で、2008年より蒸気の出ない炊飯器の販売を開始。蒸気を内釜に封じ込めることで沸騰状態を持続し、お米の旨味を最大限に引き出す技術である。炊飯の蒸気から出る匂いが苦手という方には最適。

2-4.釜の素材

炊飯器の内釜に使われているのは、鉄・銅・炭窯・土鍋などです。内釜の素材や構造で味や食感が変わるため、各メーカーの個性が感じられるポイントでしょう。
マイコン方式の場合、アルミ釜が主流です。アルミ釜は安価で、熱伝導率もいいことから、安価なマイコン方式で多く採用されています。
一方、IH方式や圧力IH方式ではさまざまな素材を採用しており、それぞれ違った特性を持っているのが特徴です。素材別の特徴は、以下を参照してください。

  • 鉄:かまど炊きのような仕上がりになるのが魅力。南部鉄器の技術を応用した羽釜などがある
  • 炭窯:熱伝導率が高い炭を採用し、高い保温性を発揮し、遠赤外線効果によって短時間でも炊きムラが出にくい
  • 銅:熱伝導率が非常に高く、内釜全体をムラなく加熱できる。柔らかな炊き上がりを望む場合に適している
  • 土鍋:蓄熱効果を発揮し、おこげなどを表現できるのがメリット

2-5.構造

IH方式の内釜構造は3つに分類され、厚釜・多層釜・真空釜の3つがあります。厚釜は釜をだいたい2.3mm以上の厚さにして熱を蓄積したまま炊き上げるものです。多層釜は種類によって7層・8層・9層と分かれており、熱伝導のいい銅・金・ダイヤモンドなどの素材で内釜をコーティングしてあります。真空釜は軽量なタイプが多く、魔法瓶のように熱を保護し、炊飯時に熱を素早く伝えることができる構造です。

2-6.機能

多機能な炊飯器が登場し、炊飯以外のメニューにも応用できるようになりました。たとえば、パンを焼く機能や消費電力を抑えて炊飯できるエコ炊飯モードなどです。また、スマホにアプリを入れることで炊飯器にレシピを登録でき、自動でレシピに合う炊飯方法を選んでくれる機能などもあります。

選び方のポイントはいろいろあるんですね。
はい。ポイントを押さえて選びましょう。

3.炊飯器の選び方

炊飯器のサイズや炊き上がりなどを理解し、自分に合う炊飯器を選びましょう。

3-1.家族構成

家族の構成が変われば、選ぶべき炊飯器も変わります。というのは、世帯人数は同じでも、育ち盛りの子どもがいる家庭と高齢者が中心の家庭では、食べる量が異なるからです。普段、どのくらいの量を炊飯するのかを踏まえ、炊飯のサイズや機能などに注目してください。

3-2.置き場所・サイズ

炊飯器をどこに置くかで、炊飯器を決める方法もあります。スチールラックやスライドテーブルの上に設置する場合は、サイズが大きいものでも問題ありません。しかし、設置場所の上部に棚などがある場合は、熱や湿気がこもりにくい蒸気が出ないタイプを選ぶか、コンパクトなサイズで蒸気が逃げるようにするなどの方法などを選ぶ基準にしてください。

3-3.炊き上がり方

炊き上がりは、メーカーや機種によって異なります。もちもちした食感を求めるのか、シャキッとした弾力のある食感を求めるのかを明確にして選ぶこともポイントです。

3-4.消費電力

近年は、省エネ設計の炊飯器が続々登場しています。炊飯器は、ごはんを保温することがあるため、保温時の消費電力なども考慮して選ぶことが大切です。炊飯時と保温時のトータルで消費電力を比較しましょう。

3-5.メーカー

炊飯器は、メーカーごとに特色が異なるため、それぞれの特色を理解してからメーカーを絞り込む方法もあります。土鍋がいい場合はTIGER、羽釜を希望する場合は象印マホービン、炭窯なら三菱など、メーカー独自の内釜構造などに目を向けてみましょう。

3-6.欲しい機能

炊飯器は、ごはんを炊くという基本的な機能以外に、パンを焼く機能やスマホアプリとの連動機能などがあるとお伝えしました。高機能なほど、調理の幅が広がります。炊飯以外の調理にも役立てたいと思う方は、新たな機能に着目し、欲しい機能が搭載されているモデルかどうかかを確認しましょう。

3-7.価格

炊飯器は販売価格に幅があり、高機能なものや特殊な材質を使った内釜を採用しているものは、高額になることもあります。あらかじめ予算が決まっている場合は、予算に近い価格帯のものを比較して探す方法がおすすめです。

3-8.お手入れのしやすさも大切

炊飯器は炊飯時に水滴が内釜や内部パーツにつくため、メンテナンスのしやすさも大切なポイントになります。分解が簡単にできるモデルなら、普段のお手入れがしやすく、炊飯器をきれいな状態で使い続けることができるでしょう。

炊飯器の選び方はいろいろ注意するポイントがあるんですね。
はい。それを押さえて選びましょう。

4.炊飯器の購入方法

炊飯器の購入先についてご紹介します。

4-1.家電量販店

家電量販店では、さまざまなメーカーや機種を取り扱っており、実物を見て決めることができるのがメリットです。炊飯器のサイズなども把握しやすいでしょう。疑問点があっても、販売員に直接聞くことができ、アドバイスを受けながら選べるのも魅力です。

4-2.ネット販売

ネット販売で炊飯器を購入する方法もあります。家電量販店でもネット販売を実施しているところがあり、実際に店頭へ出向かなくてもネットで気軽に購入できるのがメリットです。また、ネットは、価格の比較を簡単にできるサイトがあるため、すでに購入するモデルが決まっている場合は、最安値のショップを探すこともできます。

4-3.通販

家電を取り扱う通販を利用して購入する方法もおすすめです。ショップによっては、古い炊飯器を下取りし、販売価格から差し引いてもらえるなどのサービスを行っている場合もあります。ただし、すべてのメーカーを取り扱っているわけではないため、メーカーをじっくり比較して検討したい場合は、家電量販店やネット販売を利用しましょう。

購入方法は複数あるんですね。
はい。比較して買いましょう。

5.炊飯器の選び方でよくある質問

炊飯器はさまざまな種類があり、選び方で迷ってしまうことがあります。質問集を参考に、自分に合う炊飯器を選んでください。

Q.IH方式と圧力IH方式の違いとは?
A.炊き上がりに違いがあります。IH方式は高火力でムラが少なく、シャキッとした食感が特徴です。一方、圧力IH方式は圧力によって内釜全体に熱が伝わり、柔らかくもちもちした食感になります。

Q.炊飯器の価格に反映する要素とは?
A.内釜の品質が、価格に大きく反映します。蓄熱性・熱伝導率・発熱性の高さなどがポイントで、価格が大きく変わると考えておきましょう。とはいえ、炊飯器は、内釜の加工技術や厚みなども関連して性能が決まるため、価格だけで判断せず、じっくり比較することが大切です。

Q.一人暮らしに最適な炊飯器とは?
A.一人暮らしの場合、容量が小さいものが適しています。マイコン炊飯器なら価格も安く、一人暮らしを始める初期費用を抑えることができるでしょう。ただし、炊き上がりにこだわる方は、低価格帯の圧力IH方式がおすすめです。

Q.高機能な炊飯器をなるべく安く買う方法は?
A.メーカーが炊飯器のモデルチェンジをする時期は、10〜12月ごろです。直前の7〜9月であれば、1つ前の機種を安く購入することができます。炊飯器は1つ前のモデルでも、十分な機能を搭載しているので、購入を急いでいないなら、購入時期も考慮しましょう。

Q.生活リズムも炊飯器選びでは重要なポイントなのか?
A.はい、重要です。たとえば、家族の帰宅時間がバラバラな場合、保温機能に優れた炊飯器が適しています。また、早朝に急いで炊飯しなければならない場合でも、早炊き機能があると便利です。ライフスタイルに見合う炊飯器選びをしましょう。

まとめ

炊飯器は、各メーカーによって特性があります。味に差が出るのは、炊飯方式や内釜の材質です。それぞれ違った炊き上がりになるため、炊飯方式や材質による味わいの違いなどをあらかじめ理解しておくことが、炊飯器選びでは大切なポイントになります。また、家族構成やライフスタイルに適したものを選ぶことも重要です。炊飯器はどんどん高機能になっています。いろいろなメーカーを比較し、自分に合う炊飯器を見つけてください。