店舗を閉店する人必見! 不用品の処分方法や閉店作業の流れを解説
「店舗を閉店するが、備品や什器の処分に悩んでいる」という人はいませんか? 大量に不用品が出た場合、処分するだけでかなりの費用がかかることもあるでしょう。しかし、店舗用の備品や什器は中古でも需要があるものも多く、買い手が見つかれば処分費用を大幅に軽減することができます。
今回は、店舗を閉店する際、不要になった備品などの処分方法を紹介しましょう。
この記事を読めば、処分や売却を依頼できる業者の選び方も分かります。店舗を閉店する予定がある人は、ぜひ読んでみてくださいね。
1.店舗を閉店する際に必要な作業
はじめに、店舗を閉店する際に行わなければならないことや、注意点などを紹介します。
1-1.店舗を賃貸したときの契約に沿って店内を片付ける
物件を借りて店舗を営業していた場合、契約に沿って片付けを行います。店舗の場合は、「居ぬき」か「スケルトン」の状態で解約手続きをすることが一般的です。「居ぬき」とは、設備や使いまわしのできる備品をそのままにして退去できます。一方、スケルトンとは、床や壁などをすべて取り除き、備品も撤去しなければなりません。なお、床や壁を撤去する費用は物件を契約したときに収める保証金を使って撤去することも可能なケースもあるので、契約書を確認してください。
1-2.居ぬきで撤去する際も備品すべてを置いていけない
居ぬきで退去するときも、備品や什器をすべて置いていくことはできません。たとえば、食器類や装飾品などは撤去するように言われることもあるでしょう。また、破損している設備や古過ぎる設備なども撤去を求められることもあります。なお、備品の撤去についても契約書に記載してあるので、必ず確認してから作業を始めましょう。
1-3.在庫の処分先も探す
店舗を閉める際、在庫なども撤去が必要です。新品未使用ならば売却できる可能性も高いので、まとめて引き取ってもらえる業者を探しましょう。処分もできず売却できる先も見つからない場合は、レンタル倉庫などを借りる必要があります。
1-4.清掃が必要かどうかは貸主と話し合う
スケルトンの状態にして退去する場合、掃除の必要はありません。居ぬきで退去する場合も、退去後に大規模な改装をする予定があれば、掃除の必要がないケースもあります。貸主から清掃を求められたら、どこまで行うのか貸主と話し合ったり契約書を確認したりしましょう。
2.店舗を閉店する際に出る不用品の処分について
この項では、売却できない不用品の処分方法を紹介します。
2-1.事業性の一般廃棄物として捨てる
店舗から出るゴミは、生ゴミ、紙ゴミなど一般家庭からでるゴミと変わらないものは、一般廃棄物となります。家庭ゴミとして自治体に回収してもらうことはできません。自分で一般廃棄物収集運搬業の許可を受けたゴミ回収の業者と契約し、業者のルールに沿ってゴミを出しましょう。店舗を閉店する際に出た不用品も、契約したゴミ回収業者が回収できるものであれば、いつものゴミ出しと同じ感覚で捨てることができます。事前に契約したゴミ回収業者に、出せるゴミの種類や一度に出せるゴミの量を確認しておきましょう。
2-2.自分でゴミ処理場に持ち込む
自治体によっては、自分でゴミ処理場に不用品を持ち込むことができます。自治体によってゴミ処理場への持ち込みルールが異なるので、必ず事前に確認しましょう。費用がかかりますが、業者に依頼するより安価です。
2-3.不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者とは、家庭や企業から出る不用品を有料で回収してくれる業者です。なお、企業などから出る不用品の買取・回収を行う業者は、産業廃棄物収集運搬業や古物商の許可を受けているので、確認して依頼してください。契約しているゴミ回収業者では回収できない不用品がある場合や、大型の不用品を一度に処分したい場合などに利用しましょう。また、業者の中には買取と回収の両方を行っているところもあります。「買取可能ならば買取してほしい。買取不可ならば回収してほしい」といったものがある場合、回収と買取の両方を行っている業者に依頼しましょう。
3.在庫処分の方法
この項では、店舗を閉店する際、在庫品を処分する方法を紹介します。
3-1.在庫処分セールなどを行う
閉店まで時間がある場合は、閉店セール等を行うと在庫の量を減らすことができます。儲けが出なくてもお金を払って在庫を処分してもらうよりはよいと思いましょう。また、webショップがある場合は、そこでも特売を行うのがおすすめです。福袋形式で複数の商品をつめた商品を用意すると、特定のものだけが残ってしまうリスクも低くなります。
3-2.在庫品を買い取る業者に依頼する
在庫品を買い取る業者に依頼すれば、まとめて在庫を引き取ってもらえます。ただし、買取できる在庫の種類は業者によって異なるので、売却したいものによっては業者選びに時間がかかることもあるでしょう。在庫が多く閉店セールなどをやっても売り切ることができないと思ったら、時間に余裕を持って業者を選んでください。なお、現在は多くの業者がサイトを持っているので、インターネットとイエローページを併用して探すのがおすすめです。
3-3.足元を見る業者に要注意
在庫品の売却を希望している人の中には、「原価でいいので売却したい」と思っている人もいるでしょう。業者の中には、そこに付け込んで不当に安い値段で買い取ろうとする業者もいます。ですから、査定をしてもらう際、明確な理由なく極端に低い値段をつける業者や、対応が悪い業者は依頼しないほうがいいでしょう。
4.店舗の閉店に関するよくある質問
この項では、店舗の閉店に関する質問を紹介します。
Q.居ぬきで退去する場合、どんな備品を残しておくことができるでしょうか?
A.調理機器や冷蔵庫、陳列台などがあります。椅子やテーブルを残していいこともあるでしょう。
Q.事務で使う机やロッカーなども残しておいて大丈夫ですか?
A.貸主に確認して大丈夫なら残しておきましょう。
Q.在庫品で値段がつきやすいものは何ですか?
A.流行のアパレル用品や服飾雑貨、雑貨(アクセサリー)類などがあります。また、飲食店の場合は食器や調理器具も引き取ってもらいやすいでしょう。
Q.閉店作業はどのくらいの日数がかかりますか?
A.店舗の規模によりますが、大きければ3日以上かかることがあるでしょう。
Q.店舗の閉店作業の際、保証金から清掃料や不用品の処分費用を出すことはできますか?
A.保証金が返却されれば可能ですが、貸主に「保証金から出してください」と請求することは難しいケースもあるでしょう。ただし、契約書に保証金から清掃料を出すと記載してある場合は可能です。まずは契約書の内容を確認してください。
まとめ
今回は店舗を閉店する際、必要な作業や不用品の処分方法について解説しました。小さな店舗でも、思っている以上にゴミや不用品が出ることは珍しくありません。できるだけ時間に余裕を持って閉店作業をすすめましょう。特に、売却したいものがある場合は、不用品の買取と回収の両方を行っている業者を早めに探すことが大切です。