家財整理士とはどんな資格? 依頼できる仕事や利用するメリットを解説!
「親や兄弟が亡くなったりホームに入ったりして、家財や不動産の整理が必要になったが自分で全て行うのは難しい」と悩む人は珍しくありません。そんな人の手助けになるのが「家財整理士」という資格です。まだ新しいので認知度は低いのですが、利用すれば家財や不動産スムーズに整理することができるでしょう。
今回は、家財整理士の仕事や利用するメリットを紹介します。
この記事を読めば、家財整理士の資格を取得する方法も分かるでしょう。家財整理士を利用したいと考えている人は、ぜひこの記事を読んで参考にしてください。
1.家財整理士とはどのような資格?
はじめに、家財整理士とはどのようなことができる資格かを分かりやすく紹介します。
1-1.家財整理士は相続のお手伝いをする民間資格
家財整理士とは、家族が亡くなったり介護施設に入所したりした際、残された家財や不動産の片付けをサポートすることができる民間資格です。単に不用品を整理したり片付けたりするだけでなく、相続の相談や介護施設に入居する際のサポートもしてくれます。
1-2.弁護士や司法書士との橋渡しをしてくれる
家財整理士は、弁護士や司法書士、お片付け業が協力して設立した資格です。現在は、一般社団法人日本お片付け協会が養成講座を設けて認定をしています。相続をスムーズに行うには法律の知識や片付けの知識、不動産に関する知識などが必要です。弁護士や司法書士などに頼らなければならないこともあるでしょう。しかし、自分で専門家を探して相談し、契約まで行うのはとても大変です。家財整理士は、弁護士や司法書士、遺品整理業者や不動産業者などと依頼者の橋渡しをしてくれます。依頼者の話を聞き、何の専門家を紹介すればいいのかを考え、最適な業者を紹介してくれるでしょう。
1-3.相続や片付けに関することを総合的に相談できる
相続や片付けに関することは、専門家ごとに相談できることが違います。たとえば、弁護士は相続に関することは相談ができても、家財の整理方法については相談できません。家財整理士は相続や片付けに関することをトータルで相談できます。「相続や家の片付けについて悩んでいるが、どこに相談していいか分からない」という場合は、まず家財整理士に相談するといいでしょう。
2.家財整理士に依頼するメリット
では、家財整理士に依頼するとどのようなメリットがあるのでしょうか? この項では、その一例を紹介します。
2-1.相続や片付けに関することをトータルで相談できる
相続と家の片付けを同時に行う必要が出てくるケースは、珍しくありません。不用品回収業者や弁護士など、複数の専門業者に相談したり契約したりして物事を進めていかなければならないことも多いでしょう。家財整理士は、「相続と片付けを同時に行わなければならないけど、どこから手を付けていいか分からない」という人に、適切なアドバイスをして専門家を紹介してくれます。
2-2.不動産の売却や空き家管理についても相談に乗ってくれる
家財整理士の仕事には、不動産の売却や空き家管理の相談も含まれています。少子化や核家族化が進んだことにより、親や兄弟の住んでいる家を売却したり賃貸に出したりしたいとい相談も増加中です。家財整理士にはそんな相談もすることができます。
2-3.介護施設に入る際にも相談できる
老後は家を売却して介護施設に入る人も増えています。家財整理士は施設入居の際に必要な家財の整理についても相談が可能です。たとえば、「家具や家電を売却したり処分したりしたい」という相談や、「家屋を売却したい、賃貸に出したい」といった相談もできるでしょう。
3.家財整理士の資格を取得する方法
この項では家財整理士の資格を取得する方法や、取得するメリットを紹介します。
3-1.家財整理士は講習を受講して認定を受ければ取得できる
家財整理士は、一般社団法人日本お片付け協会が主催する認定講座を受講してレポートを提出し、合格すれば認定を受けることができます。資格試験などはまだなく、新しい資格なので難易度などもはっきりと数値化されていません。ですが、何度もレポートは再提出できるので、がんばれば取得できる資格と考えましょう。
3-2.家財整理士を取得すれば独立開業も可能
家財整理士の重要性はこれから高まっていくと予想されます。また、不動産業者や片付け業者と提携を結び依頼者に良質のサービスを提供するなど、資格の活用方法もいろいろあるでしょう。不動産業者や片付け業者への転職に有利になるのはもちろんのこと、独立開業も望めます。
3-3.資格を活用すれば仕事の幅が広がる
行政書士や司法書士、さらに片付け業者などが相続や家財の処分に関わる機会は年々増えています。「相続の相談にこられた顧客が家屋の片付けについても尋ねてきた」とか、「仕事で部屋の片付けをしているが、不動産の売買について相談を受けた」などというケースもあるでしょう。家財整理士の資格を取得すれば仕事の幅が広がり、同業他社との差別化を測ることもできます。
4.家財整理士の資格が役立つ仕事
家財整理士の資格が役立つ仕事として、以下のようなものがあります。
- 司法書士・行政書士:相続だけでなく、家屋の売買や片付けに関する相談にも乗ることができる
- 片付け業者:弁護士や司法書士など法律家と橋渡しをすることができる
- 介護士やケアマネージャー:介護施設に入所する際、土地家屋の処分に関するアドバイスを行える
5.家財整理士に関するよくある質問
この項では、家財整理士に関するよくある質問を紹介します。
Q.家財整理士でないとできない仕事はあるでしょうか?
A.現在のところ、そのような仕事はありません。
Q.家財整理士は遺品整理士とは違うのですか?
A.はい。家財整理士は遺品整理だけでなく不動産の管理や処分に関する相談も受けられます。
Q.家財整理士は将来性はあるでしょうか?
A.はい。これから重要性やニーズは高まっていくと考えられます。
Q.家財整理士の養成講座に通う費用はどのくらいかかるでしょうか?
A.受講料が3万円、会員登録料が1万円です。
Q.家財整理士は未経験でも資格取得が可能でしょうか?
A.はい。講習が2か月あるので大丈夫です。
まとめ
今回は、家財整理士の資格についていろいろと解説しました。家財整理士はまだ認知度は低いですが、これからニーズが増していく可能性が高い資格です。今のうちに取得しておくとメリットは大きいでしょう。また、相続と片付けを同時に行いたい場合は、ぜひ家財整理士に相談してみてください。