エタノールの処分方法を知りたい! 安全に処分するコツを教えます!
「不要になったエタノールを処分したいけど、どんな処分方法があるのだろう」「エタノールを安全に処分するポイントを知りたい」とお考えではありませんか? 不要になったエタノールを処分したくても、実際にどんな方法があるのか分かりづらいですよね。それに、処分しないで活用できる方法があったら詳しく知りたいことでしょう。
そこで今回は、エタノールの処分について詳しく解説します。
この記事を読むことで、エタノールを処分するポイントや注意点などがよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。
1.エタノールの処分方法
最初に、エタノールの処分方法を詳しく見ていきましょう。
1-1.水で5倍以上に薄めてからシンクに流す
エタノールを処分するときは、水で5倍以上に薄めることが基本です。水で薄めることで、より安全に処分できます。処分するために薄めるのなら、精製水である必要はありません。水道水で薄めた後、そのままシンクに流して捨てることもできます。
1-2.水洗トイレに流すのもおすすめ
エタノールを処分する際、水洗トイレに流すのも手軽でおすすめです。水洗トイレなら、流すときに水で薄めることができるので簡単に処分できます。エタノールには除菌効果があるので先にトイレ掃除をしておき、仕上げに流すとよいでしょう。ただし、トイレは狭い空間でありエタノールの臭いに酔いやすいので、窓を開ける、換気扇を回すなどで風とおしをよくしてから流してください。
2.エタノールの容器を処分する方法
エタノールの容器を処分する方法を詳しくご紹介します。
2-1.容器の中身をよく洗う
エタノールの容器を処分する前に、中身を処分してからよく洗ってください。その後、よく乾かしてから、自治体ごとのゴミの分類や回収ルールに従って出すと無料で回収してもらえます。エタノールの容器は、多くがプラスチック製です。プラスチック製容器のゴミの分類や回収ルールは自治体ごとに異なるので、ホームページなどで確認してください。
2-2.容器を処分せずに活用する方法もある
エタノールの容器を処分せず、そのまま活用する方法も考えてみましょう。たとえば、余ったエタノールを薄めて消毒用エタノールとして活用する場合は、移し替えなくても精製水を注いでよく混ぜるだけで完成します。また、容器をよく洗ってカットし、植物の水耕栽培に使用したり子どもの工作材料にしたりするのもおすすめです。エタノールの容器も貴重な資源なので、ゴミとして廃棄する前に活用できないか検討してみてください。
3.エタノールの処分方法で注意すべきポイント
エタノールの処分方法で特に注意すべきポイントを見ていきましょう。
3-1.換気をよくする
エタノールを処分する前に、換気をよくしてください。屋内では、窓を開けたり換気扇を回したりして空気を循環させましょう。換気が悪いとエタノールの臭いや刺激を受けやすく、場合によっては体調不良の原因になります。より安全に配慮したい場合は、屋外での処分がおすすめです。
3-2.火気厳禁
エタノールは引火しやすい性質があるので、処分する際は火気厳禁です。たとえば、キッチンなどで調理中にエタノールを扱うのはやめましょう。コンロの火が気化したエタノールに引火する可能性があります。また、エタノールを処分しているときに、近くでライターの火を付けたりタバコを吸ったりすることも避けてください。
3-3.中身が入ったままで容器を処分しない
エタノールが入ったままで容器を処分するのはやめましょう。集荷時などに何かの拍子で引火すると、火災の原因になることがあります。エタノールは引火しやすいので、あっという間に燃え広がって大変危険です。思わぬ火災を予防し、集荷する人の安全を確保するためにも、エタノールの容器は中身をきちんと処分し、よく洗ってから出しましょう。
3-4.そのまま庭や側溝などに捨てない
エタノールを処分するとき、そのまま庭や側溝などに捨てないでください。濃度が高すぎて、周辺の生態系に悪影響を与えることがあります。また、大量に捨てた場合は、臭いや刺激などにより近隣に迷惑がかかることもあるでしょう。側溝にエタノールの成分が残っている状態でタバコをポイ捨てされたら、火災が起きる可能性もあります。
3-5.処分時にゴム手袋やマスクを着用する
エタノールを処分するときは、ゴム手袋やマスクを着用してください。エタノールの臭いや刺激によって、気分が悪くなったり頭痛がしたりすることがあります。また、肌が弱い人は、エタノールによって手が荒れることがあるので注意しましょう。ゴム手袋は、手首より上までしっかりはめ、マスクは口だけでなく鼻まで覆うように着用するのがポイントです。
3-6.消費期限が過ぎたものは人体に使用しない
エタノールの消費期限が過ぎたものは、人体に使用しないでください。特に開封済みのもので異臭がしたり異物が浮かんでいたりするものは、処分しましょう。なお、消費期限が切れたエタノールでも、未開封のものは掃除用など、そのほかの方法で活用することは可能です。
4.余ったエタノールの活用アイデア
余ったエタノールの活用アイデアをご紹介しましょう。
4-1.アロマスプレーの材料にする
余ったエタノールは、アロマスプレーの材料にするのもおすすめです。必要な材料と詳しい作り方は、以下を参考にしてください。
材料
- 100ml用のスプレー容器
- お好みのアロマオイル
- 余ったエタノール40ml
- 精製水60ml
作り方
- スプレー容器に余ったエタノールとアロマオイル数滴を入れる
- 1のキャップを閉めて容器をよく振って混ぜ合わせる
- 2に精製水を入れて再度キャップを閉め、よく振って完了
4-2.消毒用エタノールにする
余ったエタノールは、精製水を加えて濃度を80%程度に調整すると消毒用エタノールとして利用できます。優れた除菌効果と安全性の高さから、以下のような場所の除菌おすすめです。
- キッチンのシンクは排水口
- まな板
- 冷蔵庫や電子レンジの内部
- ダイニングテーブル
- ふきんや掃除用スポンジ
- おむつカバーやベビー用肌着・おもちゃ
4-3.カビ掃除に使用する
4-2で使用した消毒用エタノールは、カビ掃除にも高い効果が期待できます。中でも、以下のような場所に使用してみるとよいでしょう。
- 外壁
- 壁紙
- 押し入れ
- 浴室
- トイレ
市販のカビ取り剤と比べて効果はマイルドですが、低刺激性で安全性も高いので小さな子どもやペットがいる家でも安心して使うことができます。
4-4.拭き掃除に使用する
余ったエタノールは、拭き掃除にも使用できます。ベタベタした汚れもスッキリ落とすことができておすすめです。たとえば、以下のような場所の掃除に試してみるとよいでしょう。
- パソコンのキーボード
- スマホの画面
- スイッチ類
- リモコン
- 金属製のドアノブ
- ガラス窓
- ガラステーブル
いずれも、掃除用クロスやキッチンペーパーなどにエタノールを含ませてから拭いてください。すぐに乾くので、二度拭きせずに汚れを落とすことができます。
4-5.そのほかの活用方法
余ったエタノールは、そのほかにも以下のような方法で活用することができます。
- ビンなどに貼られたシールをはがす
- 油性マジックやクレヨンの汚れを落とす
- 保存容器の嫌な臭いを消す
5.エタノールの処分に関するよくある質問
最後に、エタノールの処分に関する質問に回答します。それぞれ目をとおしておきましょう。
Q.エタノールを処分する際に気分が悪くなってしまったのですが?
A.すぐに作業を中止し、風とおしのよい場所で休息しましょう。十分に休息しても症状が回復しない場合は、速やかに受診してください。
Q.処分する際にエタノールが手に付着してしまったのですが?
A.エタノールは安全性が高く、すぐに蒸発してしまうので特に問題ありません。ただし、アレルギーがある人や肌が弱い人はトラブルになることがあるので、付着したエタノールを大量の水で洗い流し、保湿剤を塗るなどしてケアしておきましょう。
Q.エタノールの処分を屋外で行うときの注意点は?
A.エタノールを屋外で処分するときは、周囲に火気がないことを確認する必要があるほか、風の強さや風向きもチェックしてください。場合によっては、エタノールの臭いが風に乗って広がり、近隣に迷惑がかかることがあります。
Q.エタノールはどんな場所の掃除にも使える?
A.掃除場所の素材によっては、避けたほうがよいものもあります。たとえば、以下のような素材は変質するので使わないようにしましょう。
- ニスが塗布された家具
- 木製家具
- 皮革製品
- 発泡スチロール
Q.業務用のエタノールを処分したい場合はどうする?
A.業務用のエタノールは産業廃棄物扱いになるので、産業廃棄物収集運搬許可を取得済みの業者に依頼して処分してください。大量に処分したい場合は、薬品類専門の回収業者に依頼するとより安心です。
まとめ
今回は、エタノールの処分について詳しく解説しました。一般家庭で不要になったエタノールを処分するときは、5倍以上に水で薄めることが基本です。水で薄めることで、そのままシンクやトイレに流して処分することができます。なお、余ったエタノールは、精製水を加えて80%の濃度にすれば、消毒用エタノールとして掃除や除菌・カビ掃除などに活用可能です。安全性が高いので、キッチンや冷蔵庫などの調理家電にも安心して使うことができます。このほかにも、アイデアしだいでさまざまな活用ができるので試してみてください。