家電の捨て方で注意すべきことは? 処分方法や買取に出す方法を解説

家電の捨て方はどこも同じだと思われがちですが、自治体によって処分方法が異なりますし、家電の種類によっても変わることがあります。正しい捨て方をしっかりと把握しておかなければ、間違った方法で処分してしまい、罰金が科せられる可能性もあるので注意しなければなりません。

そこで、本記事では、家電製品を処分する方法などについて詳しく説明します。

  1. 家電製品を捨てる際の分類をチェック!
  2. 家電製品を処分する方法と注意点
  3. 状態によっては買取に出せる!?
  4. 家電の捨て方に関してよくある質問

この記事を読むことで、家電製品を上手に捨てるポイントなどが分かります。悩んでいる方はぜひチェックしてください。

 

1.家電製品を捨てる際の分類をチェック!

まずは、家電リサイクル法や小型家電リサイクル法の対象品目など、家電製品を捨てる際の分類をチェックしておきましょう。

1-1.家電リサイクル法の対象品目は4品目

家電製品を捨てる前にチェックしておきたいのが、家電リサイクル法の対象品目になっている家電です。家電リサイクル法とは、一般家庭や事務所から排出された特定家庭用機器廃棄物から、有用な部品や材料をリサイクルすること・廃棄量を減量することが目的となります。つまり、資源の有効利用を推進するための法律です。家電リサイクル法の対象品目になっているものは、エアコン・テレビ・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機(衣類乾燥機)の4品目となります。これらの家電はメーカーによるリサイクルが義務づけられているため、自治体回収での処分ができません。法律によって捨て方が決められている特殊な家電といえるでしょう。

1-2.小型家電リサイクル法もある

家電リサイクル法は国の法律で定められている家電の捨て方が記されていますが、自治体ごとで定められているのが小型家電リサイクル法です。小型家電リサイクル法とは、小型家電を対象にリサイクルが推奨されているもので、有用資源の再利用と廃棄量の軽減が目的となっています。小型家電リサイクル法の対象になっている家電は、スマホ・携帯電話・ゲーム機・タブレット・電子辞書などです。小型家電リサイクル法が推奨されているかは自治体によって異なるため、自分が住んでいる地域のホームページや掲示板等をチェックしてください。

1-3.ゴミの分類や処分方法は自治体によって違う

家電製品を処分する際の分類は、家電リサイクル法・小型家電リサイクル法などがありますが、自治体によっても異なるケースがあります。自治体回収で処分する場合は、燃えるゴミ・燃えないゴミ・粗大ゴミ・資源ゴミなど多種多様です。家電の種類や大きさによってゴミの分類が変わってくるため、必ず自分が住んでいる地域のルールを確認しておかなければなりません。どんな家電がどのゴミとして処分できるのかは全国共通ではないため、正しく処分できるようにしっかりとチェックしておきましょう。

2.家電製品を処分する方法と注意点

それでは、家電製品を処分する方法と注意点を解説します。

2-1.家電リサイクル法に基づいた捨て方

家電リサイクル法の対象品目になっている4品目は、メーカーによる回収とリサイクルが義務づけられています。間違えて、自治体回収で処分しないように注意してください。なお、家電リサイクル法に基づいた処分方法としては、以下のような方法があります。

  • 購入した店舗で回収を依頼する
  • 買い換え先で回収を依頼する
  • 家電リサイクル受付センターなどで処分する
  • 自分で指定引取場所に持ち込む

一般的に、家電を販売しているほとんどの店舗で家電リサイクル法対象品目の回収を受け付けています。購入店舗が近くにあれば回収を依頼できますし、買い換えを検討している方は購入先で処分が依頼できるでしょう。家電量販店が近くにない・購入店舗が不明の場合は、家電リサイクルセンターに依頼してください。また、郵便局に備え付けられている家電リサイクル券を購入してリサイクル料金を支払えば、直接自分で取引指定場所に持ち込むことも可能です。ちなみに、家電リサイクル法の対象品目はリサイクル料金がかかるので注意してくださいね。

2-2.小型家電リサイクル法に基づいた捨て方

小型家電リサイクル法の有無や処分方法は、自治体によって異なるため、事前にホームページや掲示板をチェックしてから処分してください。多くの自治体では、公共施設や家電量販店などに小型家電回収ボックスを設けたり、ゴミの集積所に小型家電収集コンテナを設置したりしています。たとえば、東京渋谷区では、携帯電話・デジタルカメラ・電子辞書・電気かみそり・ドライヤー・ACアダプターが対象品目です。なお、小型家電リサイクルがまだ始まっていない自治体では、ゴミとして処分することになります。分からないことがあれば、自治体の窓口に問い合わせて確認するといいでしょう。

2-3.自治体回収で処分する

自治体回収を利用して処分するのも方法の1つです。家電リサイクル法や小型家電リサイクル法の対象になっている家電は、きちんとルールに基づいて処分しなければならないので自治体回収のゴミとして処分はできません。けれども、そのほかの家電であれば、燃えるゴミ・燃えないゴミ・粗大ゴミ・資源ゴミとして処分することが可能です。自治体によってゴミの分類は異なりますが、多くの自治体では一辺が30cm以上の家電は粗大ゴミに分類されるでしょう。粗大ゴミとして処分する際は、事前に申し込みが必要だったり、粗大ゴミ処理券を購入したりするなど手続きが必要になります。その点にも注意して処分しましょう。

2-4.不用品回収業者にまとめて依頼する

処分したい家電がたくさんある・できれば手間と時間をかけずに処分したいと思っている方は、不用品回収業者に依頼することをおすすめします。不用品回収業者の多くは、さまざまな不用品を回収しているので自分で家電を分類したり、手続きをしたりする必要がありません。スピーディーかつ正しく処分できる方法といえるでしょう。もちろん、家電リサイクル法や小型家電リサイクル法の対象品目になっている家電も回収が可能です。

2-5.PCリサイクル法にも要注意!

パソコンを処分する場合、PCリサイクル法に注意が必要です。パソコンの捨て方はPCリサイクル法によって定められているため、自治体回収での処分ができません。基本的に、パソコンメーカーによる回収とリサイクルが義務づけられてるので、メーカーに回収を依頼することになります。パソコンの中には、鋼・銅・レアメタルといった有用資源が含まれており、それらの資源を再利用するために定められました。パソコンにPCリサイクルマークが付いている場合は無料で回収が可能ですが、PCリサイクルマークが付いていないものはリサイクル費用がかかるので注意してください。

3.状態によっては買取に出せる!?

まだ使える状態であれば買取に出すことも可能です。ここでは、家電を買取に出す方法を紹介しましょう。

3-1.動作に問題がない状態であるのがポイント

家電類は買取専門店やリサイクルショップなどで買い取ってもらいやすい傾向があります。一般的に、買取対象になる家電は動作に問題がない状態であることが前提です。正常に稼動できる状態か・動作に問題がないか・不具合が起きていないかどうか、査定時にチェックされるでしょう。たとえば、テレビの場合、きちんと映像が映らない状態では買い取ってもらうことができません。査定を依頼する前に、動作確認を自分で行っておいたほうがいいでしょう。

3-2.製造年月も査定ポイントに

家電は平均寿命が約6~10年のものが多いため、製造年月によっては動作確認が取れても買取不可になる可能性があります。中には、製造年月から5年以上経過している家電は買取不可という買取専門店もあるので注意が必要です。正常に稼動している家電であっても、長く使い続けているものは壊れやすい・不具合が起きやすいと判断されてしまいます。動作確認を自分で行う場合は、製造年月や型番もチェックするのがおすすめです。

3-3.買取専門店やリサイクルショップに依頼する

主な買取先としては、買取専門店やリサイクルショップがあります。買取を専門に行っている店舗は中古市場を把握しているため、どの家電が売れるのか熟知しているでしょう。よって、価値がある家電ほど高く売れる傾向があります。査定は厳しめですが、高く売りたい方は一度買取専門店に査定を依頼してみてください。そこで買い取ってもらえなかった場合は、リサイクルショップに依頼するのも方法の1つです。リサイクルショップは査定があまめなので、買取専門店で売れなかった家電が買取対象になる可能性もあります。

3-4.買取を行っている不用品回収業者も

不用品回収業者には、買取サービスを行っているところがあります。処分と買取が同時に利用できれば、買取不可になったとしても回収してもらえるので手間と時間が省けるでしょう。わざわざほかの業者を探す必要がありません。また、処分したい不用品が大量にあったとしても、そこから買い取ってもらえるものが出てくる可能性もあります。買い取ってもらえるものが多ければ、処分費用を抑えることができるので一石二鳥です。

4.家電の捨て方に関してよくある質問

家電の捨て方に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.家電リサイクル法対象品目の処分費用はいくらぐらいか?
A.メーカーによって具体的なリサイクル料金は異なりますが、目安は以下のとおりです。

  • エアコン:990円
  • テレビ(ブラウン管式 15型以下):1,870円
  • テレビ(ブラウン管式 16型以上):2,970円
  • テレビ(液晶・プラズマ式 15V型以下):1,870円
  • テレビ(液晶・プラズマ式 16V型以上):2,970円
  • 冷蔵庫・冷凍庫(内容積170L以下):3,740円
  • 冷蔵庫・冷凍庫(内容積171L以上):4,730円
  • 洗濯機・衣類乾燥機:2,530円

Q.パソコンを処分する際に注意しておきたいことは?
A.処分前にデータを移行し、HDDに記録されているデータを完全消去しなければなりません。初期化すればOKという人がいますが、初期化だけではデータを復活させられます。処分したパソコンからデータが流出し、悪用される恐れがあるので注意が必要です。自分でデータが消去できない場合は、専門業者にデータ消去を依頼することをおすすめします。

Q.家電を高く売るコツは?
A.なるべく付属品をそろえることです。取扱説明書や換えの部品・元箱・保証書といった付属品を一式そろえることで高く売れる可能性があります。また、査定前にきれいな状態にすることも大切です。つもっているホコリや汚れを除去するだけでも見た目がよくなるので買取額がアップするでしょう。

Q.自分で家電を売る方法は?
A.ネットオークションやフリマアプリを利用する方法があります。インターネットを介して全国から買い手を見つけることができるため、希望の金額で売れる可能性があるでしょう。ただし、すべての家電に買い手がつくわけではありません。また、落札されると自分でこん包して送らなければならないという手間もかかります。その点を踏まえた上で利用しましょう。

Q.不用品回収業者を選ぶポイントは?
A.どの不用品回収業者に依頼すべきか分からなくなったときは、以下のポイントをチェックしてください。中には、悪徳業者が存在しているので、複数の業者を比較することも大切ですよ。

  • 不用品回収の実績があるか
  • 回収だけでなく買取も行っているか
  • スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
  • 無料相談や無料見積もりを行っているか
  • 口コミや評判がいいか
  • 回収・買取方法の選択ができるか
  • 見積書の内容が具体的に記載されているか

まとめ

家電を処分する場合、家電の種類によっては法律上で決められているルールに従って捨てなければなりません。決められている捨て方をきちんと守らなければ、法律違反になってしまい、罰則が科せられる恐れがあります。また、まだ正常に使える家電であれば、買取に出すことも可能です。不用品回収業者の中には、家電の処分と買取を行っているところもあるので、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。